トロントを訪問した相模原市 梅沢道雄副市長 オンタリオ州と相模原市の交流を果たす

州政府関係者や経済界、商工会、新企会などと教育・経済面での協力体制形成を図る

毎年春に開催されているオンタリオ州日本語弁論大会()に、新企会とトロントとの友好姉妹都市になっている神奈川県相模原市が「新企会・相模原市賞」を設立することになり、趣意書調印式が10月30日に新企会元会長の松本ジェームス氏宅で行われた。この賞は、現在は相模原市友好都市親善交流アドバイザーである松本ジェームス氏、そして瀬戸山チャコ氏の発案で設立が決まった。受賞者には日本への航空券、宿泊施設、相模原市市役所見学等が提供されるとのことだ。

調印式には伊藤恭子総領事、服部江理子新企会会長、矢吹ソウ典子オンタリオ州日本語弁論大会実行委員長、酒井拓司ジェトロトロント事務所所長、梅沢道雄相模原市副市長ら6名が駆け付け、賞の設立を祝った。

左上:伊藤恭子トロント総領事によるスピーチ 右上:松本ジェームス氏 左下:服部江理子新企会会長による挨拶 右下:瀬戸山チャコ氏


伊藤総領事は挨拶で次のように述べた。「弁論大会に臨む若者たちにとって、実際の日本を自分の目で見て体験できるチャンスが得られることは素晴らしい動機付けになります。三井カナダファウンデーションの日本往復航空券に加え、新企会・相模原市賞が創設されることで、オンタリオ州日本語弁論大会の魅力も倍増すると言えましょう。」その後は、新企会と相模原市のこれまでのご努力に深い敬意と感謝を示すとともに、オンタリオ州日本語弁論大会が一層盛んになることに期待を込めた。

瀬戸山氏は「今後新企会・相模原市賞を受賞した学生さんたちがこれを機会にカナダと日本に貢献してくださることを期待しています。」と祝辞を述べた。

また、矢吹氏も今回の賞の設立が日本とカナダの架け橋になるような人材を育てるきっかけになれば、と期待を寄せた。

乾杯の音頭の後、新企会会員の皆さんと交流が持たれた

オンタリオ州政府・相模原市 意見交換会

10月31日には、オンタリオ州国際貿易省、オンタリオ州経済開発省関係者らと相模原市関係者を交えての意見交換会が開かれた。

冒頭、オンタリオ州経済開発省Ontario Investment Officeクリーンテクノロジー・先進製造担当ブライアン・ラブ部長は「私たちの仕事はオンタリオ州に来たい企業と、州内の企業の成長をサポートすることです。これらの企業と産業がより発展していく一つの可能性として、相模原市の関係者がトロントに来ていることにお礼申し上げます」と述べた。オンタリオ州国際貿易省輸出サービス担当エンリコ・ディ・ニーノ部長は「オンタリオにとって日本はとても重要な位置を占めています。この会をきっかけに、既存の関係をより深め、新しい機会を共に探っていきたいです」と期待を寄せた。

州国際貿易省ニーノ氏(左)と州経済開発省ラブ氏


梅原副市長は駆け付けた関係者に謝辞を述べた後、トロント市とのこれまでの関係を振り返り、「これから更にトロント市をはじめ、オンタリオ州政府や州内の企業との交流を通じ、オンタリオ州と相模原市が益々活性化する連携プログラムを実施していくためにも、本日は有益な意見交換会をさせていただければと思っております」と述べ、意見交換会が始まった。

州政府の話に傾聴する梅沢副市長


はじめに、相模原市環境経済局経済部中島伸幸部長より相模原市のビジネスチャンスとポテンシャルと題し、スーパー・メガリージョン構想における相模原市の位置づけ、相模原市の産業、自然環境、また、進出する際のインセンティブについての説明があった。その後は、オンタリオ州経済開発省シニアビジネス開発スペシャリストを務めるデニス・リー氏よりオンタリオ州政府側を代表してプレゼンテーションが行われた。

□ 概要

【相模原市】 相模原市は東京から40㎞圏内に位置しており、人口72万人の首都圏南西地域の中核都市だ。政府が主導するスーパー・メガリージョン構想の柱であるリニア中央新幹線の駅が市内の橋本エリアに設置されることも計画されている。市は首都圏の産業軸と研究開発軸が交わる位置にあるため、今後も国内において経済発展への期待が高く、周辺は国際的なビジネス拠点として整備するためのプロジェクトが計画されている。

【オンタリオ州】 オンタリオ州はカナダ全体の人口のうち39%を占め、国内総生産(GDP)の視点から見ると、国のGDPを州が上回り、そのうち半分は製造業によって支えられている。州内にはロボットの研究開発を行う大学・カレッジが38校あり、トロントだけでなくキッチナー、ウォータールー等の地域にも拡散している。その中でもトロント大学とウォータールー大学の研究開発は世界トップであり、オンタリオ州には優れた科学者やエンジニアを輩出する土壌がある。

□ 今後の展望

【相模原市】 市は企業の方々が進出するにあたって主に2種類の資金的なサポートを用意している。1つは海外から来た企業への法人の設立をする際の諸費用のサポート。2つ目は工場や研究開発施設を設ける際の土地取得や建物の建設費用のサポート。これらの制度は日本の自治体の中ではトップの内容だ。

【オンタリオ州】 スケジュールの都合上、残念ながら意見交換会に出席できなかった企業がいくつもあるが、そのどれもが海外進出にとても前向きだ。相模原市が素晴らしいインセンティブを用意しているということは、州内の企業を育てていく上ではとても心強く思っている。今後ともジェトロと相模原市と協力し、双方の関係性を深めていきたい。

今後もオンタリオ州、相模原市の交流が更に深まり、教育・国際経済面など様々な面において、ともに良いパートナーシップが築かれることに大きく期待したい。