カナダに広まる書道の文化 第10回 日本書道公募展

型にはまらない自由で個性豊かな作品らが出展!

11月5日、日系文化会館で行われた、書道カナダ主催日本書道公募展。あいにくの雨模様にもかかわらず、多くの人々が式典に駆けつけた。この公募展は2008年に在トロント日本国総領事館、国際交流基金トロントオフィス、そして日系文化会館の後援を受けて始まったものだ。

多くの人々が会場に駆けつけた


展示ホールに一歩足を踏み入れると、色とりどりの軸に飾られた作品が壁一面に並んでいる。日本の企業からの協力を受け、それぞれの作品にぴったりの模様や色の軸を選ぶというこだわりが、作品一つ一つの情景をよりはっきりと浮かばせる。詰めかけた来場者の多くは一つ一つの書の前で足を止めたり、写真を撮ったりとその関心の高さが伺えた。

受賞者の皆さんと一緒に


式典の開催にあたり、伊藤恭子総領事から10回目の公募展開催と受賞者への祝辞の挨拶が述べられた。カナダにおいてこのような書道展が行われていることに対し「漢字が共通語として使われていない国でこんなにも書道が親しまれているのはひとえに書道を広めてこられた先生方の努力の賜物です。書道は動と静の芸術であり、それを頭に置いたうえで作品を楽しんでいただきたいです。」と語った。その後、ジャパンファウンデーションの清水優子所長、日系文化会館のゲーリー・川口理事長、ジェームズ・ヘロン館長、そして理事会のピーター・若山氏からも10回目の公募展開催と受賞者を祝うコメントが寄せられた。

書道カナダ代表前田典子氏


節目となる今年の公募展では、通常の賞に加え、10の作品に審査員賞が送られることになった。書道カナダの代表前田典子氏曰く、審査員賞には書そのものの上手さやクオリティーだけでなく、独創性や将来性のあるものを選んだという。

式典の後、たくさんの生徒さんやそのご家族に囲まれる前田氏にお話を伺った。「書道カナダ展が今年で10周年を迎えて、何よりも皆さんが10回も続けてきてくれたということが非常に嬉しいです。年々、皆さんの作品がとても上手になっていることを感じます。書道は続けることが上手になる秘訣であり、続けることに意味があると考えています。ですので、これからも本公募展を続けていきます。作品を選ぶ基準は、作品自体の上手い下手もあれば、筆遣い、構成の良さ、勢いの有無、感動があるかといった点になりますが、今回のJudge’s Award(審査員賞)はオリジナリティーがある作品が多く選ばれました。例えば、ウッドブロックプリントを重ねてみたり、松の葉や羽で書いてみたり。皆さんが先生の型にはまる必要は無いので、その人の個性が出る書、その人らしい書だということが大切です。何しろ書は楽しんで続けていただきたいので、そのためにはどのような題材を練習するか、取り組むかが大切になります。特に、素材を見つける部分に時間を使って欲しいですね。何が書きたいかという部分に時間を掛ければ、練習が楽しくなります。練習が楽しくなり、それを続けていけば上達していくことができます。」

書道カナダではFacebookやInstagram等のSNSを活かした情報の発信を始めた。今後の公募展についてや、今回の公募展の準備の模様が撮影された動画もあるため、ぜひチェックしてほしい。


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