カナダの女性の起業率は世界トップクラス!

カナダの女性の起業率は世界トップクラス!
その秘密を探る。

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Dwania Peeleさん

女性の起業率としてはトップクラスの高さを誇るといわれるカナダ。 ある記事によるとモントリオール銀行が行った調査で、カナダ女性の36%が起業に興味があると分かったとのこと。そして企業オーナーとしての参加率はアメリカと同様、また起業率もドイツやフランス、日本よりも高いと報告されている。さらに中小企業の約半数で女性が経営に関わっているという統計局の分析も紹介していた。 今回編集部では、カナダの女性起業家たちの支援組織を運営しているDwania Peeleさんに、カナダ国籍保持者、移住者を問わず女性の起業率が世界的にみても非常に高い理由や女性起業家の特徴、これからの起業トレンドについて聞いてみた。

自身の苦労を未来の指針に

私が女性企業家を応援するCanadian Small Business Womanを作ったのは、以前にカップケーキビジネスを始めたことがきっかけでした。始めたころは想像以上に必要な情報を得ることが大変で、何から手を付けていいのか分からなかったのです。私はそのビジネスを始めるという工程を長い時間と労力を費やして自分一人で行いました。仕事が落ち着いた時に少しでも私のような人を助けたいと思い、ウェブサイトを作り私の経験と知っている情報の共有を始めました。それがこの組織の始まりです。

母になるために起業する女性たち  

移民してきた人もカナダ生まれの人も含め、カナダに住む女性の起業率はとても高いと思います。特にこの時代、多くの人が自身でビジネスを興したいと考えているはずです。家庭を持つ女性が起業に興味を持ち、実行している傾向にあります。例えば、私には子供が居ませんがもし居るとしたら、と考えると仕事との両立は非常に難しいでしょう。だからこそ、家族がいる女性は子供との時間を確保するために企業をするのです。特に近年多くのビジネスモデルが確立され、その中でもダイレクト・セールスの業態では女性を主な販売員のターゲットにしています。始めようと思えば50ドルからでもビジネスが始められ、またこの仕組みには研修など必要なものは全て揃っているのが特徴的です。多くの女性が今までの家庭内での仕事に加えて、家族の収入を増やすことができると考えています。また起業を目指す女性は独身女性よりも既婚者の方が多い傾向にあります。子供がまだいなくても、実際に子供が生まれた時にはビジネスも波に乗り、自分で時間を作れるようにしたいという人が多いです。最近では移民女性の起業化が増えてきたこともあり、新しく移民女性用のエキスポを開催するようにしました。移民女性の出身は様々ですが、私がカリビアン出身なこともあり、カリビアン、そしてインド人やアジア人の参加者が多いです。東ヨーロッパ諸国出身の人は文化的に女性が家庭を守る傾向にあるのであまり出てこようとはしません。その点は日本の文化とも似ているような気がします。

エキスポで広がる起業の可能性  

移民女性がまず直面することは「わからない」と言う恐怖です。言語的に分からないことや文化的違いから前に進めない女性を数多く見てきました。だからこそ、まずはエキスポに参加してもらいたいと思っています。殆ど全ての参加者が移民で、言語や文化の壁にも直面し、同じ経験をしたことのある者同士なので話もしやすいはずです。またエキスポでは移民者を支援する組織も多くブースを出しています。新移住者のための語学研修を始め、異文化トレーニングというものを用意しているところもあります。私は実はこれが一番大事だと思っています。マルチカルチャーのトロントでは、一方の文化では普通なことでも他の文化では失礼になることもあるからです。例えば、北米の挨拶時のハグはアジアでは一般的なことではないですよね。他にはダイレクト・セールス、大学、マーケティング指導などのブースが出ています。私はこのエキスポで様々な職種のブースを揃えることが重要だと思っています。カリビアンにとって起業を考える時は主にアクセサリーか飲食になります。これはそれぞれの文化で偏りがあると思うのですが、参加者の方には出来るだけ多くの可能性を見て知ってもらい、本当に自分に合ったものを選んでもらいたいです。 起業と言う自立の道  カナダでは産休で仕事を一度離れたとしても大多数の女性は仕事に復帰しています。会社も復帰しやすい環境づくりに努めているところが多いです。ただ、子供の人数が多い女性はナニーを雇って復帰するよりも、家庭に入る方が効率的に良かったりもするので子供と一緒に過ごすことを選ぶ女性も少なくはないです。ただもちろん退職するかどうかは会社ではなく、女性に決める権利があり、可能であればパートタイムで仕事に復帰する女性もいます。または冒頭に話したように、起業して子供との時間と収入の両方を手にする女性もいます。

カナダでは確かに女性の方が若干高学歴である傾向にあるといわれています。近年多くの親は子供を大学に行かせるようにしていると思います。また私自身も女性だからこそ大学に行くべきだと思っています。理由は、たとえ文化的な関係で結婚後に家庭に入るとしても、旦那さんがずっと安定した収入を得られるかどうか、健康でいるかは分からないことだからです。女性であっても大学へ行くことで自分自身をもっと自立させることができるし、いざという時の助けになると思います。

最近の女性達の起業トレンド  

今非常に動きがあるビジネスは冒頭で述べたダイレクト・セールスの分野です。自分でやりたいブランドを選び、申し込むだけで始めることができます。だからこそライバルもとても多く、競争は激しいです。このような分野で成功するためにはしっかりとした営業力のあるセールスパーソンであることと、市場を常にチェックして情報の最先端にいることです。自分のプロダクトを理解し、ある程度の情熱を持つことも大事です。そして新たにカナダ入りするブランドの情報を逃さないこと。このビジネス行っている人の中には3つや4つのブランドを抱えている人も少なくないです。他にはソーシャルメディア・マーケティングを仕事にしている女性も多いです。プライベートでも常にインスタグラムやフェイスブック、ツイッターを使っていますから、個人経営者で時間がない人のブログやソーシャルメディアを担当する人もいます。 性別で自分の可能性を狭めないこと  是非一度エキスポなどに参加して、話を聞いてみてください。文化的な関係で家庭に入るとしても、世の中の他の女性が何をしているのかを見てみることは良いことだと思います。英語が心配でも他の参加者も同じ経験をしている人が多いので心配ありません。自分にどのような可能性があるかを確認しないうちに、何もできないと決めつけてしまうことが一番だめなことだと思います。

Dwania Peele
canadiansmallbusinesswomen.ca
ジャマイカ生まれ。幼少の頃から勉学に優れ、カナダへの移民後は研究員として働いていた。2008年に研究所が倒産後、自身でカップケーキビジネスを始めるも上手く行かず実質ビジネスが始まるまで数年掛かる。その経験からCanadian Small Business Womanを組織し、他の女性企業家支援を始める。

Immigrant Woman’s Business Expo
immigrantsmallbizexpo.ca
11月9日@Metro Hall
女性経営者がビジネスで成功するためのイベントとなっており、ワークショップやスタートアップ支援、学習機関などがブースを出展し、情報交換や仲間作りの場を設けビジネスを始めるためのハウツーを学べる構成となっている。

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