CHALLENGE – 水谷 奈々子さん

challenge-nanako-mizutani-0125歳でバブルティーのフランチャイズ・ビジネスに出資、昨年6月には自身初のオリジナル・ブランドNOHOHON Tea Roomをオープン。28歳の女性起業家の華やかにみえるビジネス・ストーリーの裏にある数々の壁を乗り越えてきたチャレンジとは…水谷 奈々子さん

学生ビザで来加し自力で永住権を取得、若くして起業家の道を選んだ奈々子さん。時に女性だから…という偏見と差別にぶつかりながら、自分のやりたいことにチャレンジしてきた。苦労を重ねた今だからこそ、余計なものが削ぎ落ち、素直になったという彼女に、いまの考えを聞いてみた。


■ 昨年はオリジナル・ブランドNOHOHONというご自身のお店をオープンしましたが、一年を振り返っていかがですか?

お店をオープンすることにより、自分を「浄化」出来た1年になりした。私は25歳でバブルティーのフランチャイズ・ビジネスに出資し、約2年間シェアホルダー兼マネージャーとして経営していましたが、月$8000のレントであったお店を継続するのはかなりの苦労を強いられました。オープン10時からクローズ深夜2時までほぼ毎日がむしゃらに働き、自分の生活費を削減するために実はお店の地下の倉庫で約1年半住んでいました。(トイレとシャワーはありましたよ! 笑)でも負けず嫌いな私はそんな苦労を見せることが恥だと思い、プライドも高かったため、あたかも若き成功者の様に振る舞っていました。また売っていた商品もすごく体に悪いモノを売っていました。バブルティーというのは砂糖の量が本当に半端なく多いのです。ミルクパウダーもかなりのケミカルとプラスチックが入っています。紫やピンクの着色料もたくさん入っています。そんな商品を売りお金を作っていました。そしてどうにか軌道に乗り、借金も返し、利益をようやく作り始めた頃にこう感じたのです。「気持ちよくない…」。私はお金儲けや名誉のためにやっているのではないのだとようやく自分に正直になれた時でした。それからですね、ヘルシーなものを創りたい、自分のキャパシティに合っているお店(精神・肉体・金銭的など)をオープンしたいと思い、2015年6月末に立ち上げたのが今のNOHOHON Tea Roomです。 一年を振り返って思うことは、開業の際の借金や苦労はかなりのものでしたが、それでも素直で正直な事をビジネスにすることが出来た、とても気持ちがいい一年だったと思います。

のほほんグランド・オープンの時

のほほんグランド・オープンの時

2007年、祖父と祖母と空港にて

2007年、祖父と祖母と空港にて

■ 学生ビザから自力で永住権まで取得されたとのことですが、奈々子さんの向かい合ってきたチャレンジをズバリ言うなら何でしょう?

固定概念へのチャレンジです。アジア人へ対しての人種差別や、若いからと叩かれる年功序列の壁、永住権取得者でビジネスを経営しているからと、勝手に結婚していると思われ、空想上の夫が投資家だと仮定されることは毎度の事です。結局それは女性に対する性差別だと思います。男性のみなさんがビジネスを持っていても、奥さんのビジネスなのですか?なんて聞かれることはあまりないのではないでしょうか。

■ 今年はニューヨークのマンハッタンにお店をオープンすることが決まったそうですね。お気持ちと決意を教えてください。

原点に戻った気分です。また新しい地でゼロから1を創り出すチャレンジとリスクにスリルを感じています。それがストレスになることもありますし、逆にワクワクと胸を弾ませることもあります。NYの消費者はトロントよりも食に対する知識が豊富だと言われています。そんな消費者の方々の3歩先を考え、経営していく事がチャレンジになると思います。
(1歩先は賢い人なら誰でも考えられ、2歩先はひねくれ者の領域、そんなひねくれ者の1歩先を考える、つまり3歩先です。笑)

のほほんグランド・オープンの時

のほほんグランド・オープンの時

これから開くニューヨーク店の前にて

これから開くニューヨーク店の前にて

■ まだまだ勢いに乗っている奈々子さんですが、今年および今後5年間くらいのチャレンジを教えてください。

今年の目標はビジネスに対し知識を深めることです。私は根性と度胸だけは誰にも負けない覚悟がありますが、NYはそれだけでは到底通用しないと思います。NYに限らず、知識なしのやる気パワーだけで物事を始めることはとても危険です。実は先月、経営者として世界で成功している方々と、食事をご一緒させて頂く機会がありました。しかしビジネスに対して知識が浅い私には、彼らの会話が他の言葉に聞こえるくらい、理解が難しい内容でした。「知識は力なり」という名言が心に染みた瞬間でした。これから沢山の知識を今回のNY店から学んでいこうと意気込んでいます。

これからの5年間は30歳をまたぐため少し重みが違います。ハワイや東京にお店を開けたいという野望はありますが、今はとにかく、トロント店そしてNY店の成功のために、毎日懸命に恪勤精励していきたいと思っています。


水谷奈々子(みずたに ななこ)
NOHOHON Tea Roomオーナー

1987年横浜生まれ。19歳にて渡加。Georgian Collegeにてホスピタリティーマネージメントを専攻。卒業後、レストランにてマネージャーを務め、スキルドワーカーにて永住権を取得。2013年にフランチャイズバブルティーへ出資。シェアホルダー兼店長として2年間経営後、2015年初夏にシェアを売却し、独自のブランドNOHOHON Tea Roomを起業。2016年3月にはニューヨークマンハッタンにて第2号店が展開される。

チャレンジし続ける日本人たち
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