トロントでの住宅賃貸マーケットの現状と新築物件紹介|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第15回 】

 今回は、今年のトロントでの住宅賃貸マーケットの現状についてお話したいと思います。トロント不動産協会(Toronto Real Estate Board=TREB)の報告によれば、2019年第一四半期の賃貸マーケットは、賃貸物件募集数は増加(前年同期比22%アップ)したものの、変わらぬ空室率の低下等により平均賃料は継続して上昇が見られました。賃貸案件成約数は全体で6,646件(図1)、これは前年同期より7.7%アップし、バチェラー(ワンルームタイプ)、1BR、2BRの部屋タイプの取引数がいずれも増えました。

 また、実際の成約結果によるコンドミニアムを中心としたアパートメント物件の平均賃料は以下(図2)の結果となっています。

 賃料上昇の要因は、やはり需要と供給のアンバランスです。昨年もお伝えしましたように、①人口増加による慢性的な住宅不足、②ダウンタウンにおけるホテル不足を背景にしたAirbnb等の増加による長期賃貸用物件の減少、③変わらぬ低い空室率(図3、トロントでは空室率0.7%、1,000件に7件しか空室が無い状況)、④入居者入替時の賃料アップなどが挙げられます。

 前述に加えて、連邦政府の政策に基づきモルゲージ審査におけるストレステストが始まったことにより、これまで融資を受けることができたはずの人たちが審査に通らなくなり、家を買うことができず借りることを余儀なくされるケースが増え、賃貸需要がさらに大きくなっています。

 一方、トロントでは、オール賃貸のコンドミニアムは築年数の古い物件しかなく少ないところ、レントコントロールの実施により、一棟賃貸マンションを建てようとする投資家は増えず、政府主導の一棟賃貸コンドミニアム建築の計画にも時間がかかっています。また、売買において2018年第4四半期のコンドミニアムの平均価格は558,728ドルでしたが、前年同期の516,086ドルに比べ8.3%UPしているにもかかわらず、光熱費や管理共益費は年々上昇しているため、投資家にとっては利回りを狙うために賃料設定はできるだけ高くする必要があります。

 さらに、外国人不動産取得税の実施により、外国人投資家が積極的に物件購入をしにくい状況も続いています。こうした要因を背景に、供給が需要に追いついていないことが賃貸不動産マーケットにおける賃料上昇を継続させていると思われます。

 春を迎えトロントの不動産マーケットはこれから夏に向けてますます活発になる時期です。物件流通量が多くなると同時に取引スピードも速くなる時期ですので、お部屋探しはお早目に!

<新築物件がお好きな方へ!>

 トロントでは、数多くのコンドミニアムを建築中ですが、新築物件の場合、通常デベロッパーはまず部屋を完成させ、その次にドア・廊下→エレベーター→アメニティ等共有設備を完成させていきます。そのため、部屋が完成したら、正式登録はまだされていないものの、「PRE REGISTRATION OCCUPANCY(登録前入居)」として、買い主に部屋を引渡します。そうして引き渡されたばかりの新築物件は、まだ未完ではあるものの賃料がやや低めに設定されている、ファーストテナントとして入居できるなどのメリットもあります。以下、日本人の方にも人気な新築物件をご紹介します。

5180 Yonge St(ノースヨーク)

 ノースヨークセンター駅から徒歩2分。人気のギブソンスクエアのコンドミニアムの隣で、駅すぐのロケーション。近くにはLOBLAWS(スーパー)、LCBO(酒屋)、日本食レストラン、ラーメン店あり。2019年築、入居始まったばかり。

125 Redpath Ave(エグリントン)

 エグリントン駅から徒歩6分。お店が建ち並ぶ便利なロケーションで近くにはLOBLAWS(スーパー)、LCBO(酒屋)、カフェやレストランあり。2019年築、入居始まったばかり。

28 Wellesley St E(ダウンタウン)

 ウェルズリ―駅から徒歩1分。駅を出てすぐの抜群のロケーション。近くには日本食材のある韓国スーパーや人気日本食レストランも多い。2018年築、同エリアでは一番の新築物件。



※弊社では、赴任前のご出張時のエリア・物件視察、代行下見、パミット取得前の銀行口座開設同行等も承っております。お部屋探しに関する疑問・質問、ご要望についてお気軽にご相談ください!

本文:

増田利加

Starts Realty Canada, Inc