お部屋探しの方法と留意点|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第20回 】

 今回は、トロントでのお部屋探しの主な方法と留意点についてお話したいと思います。トロントでお部屋を探そう!と思った時、主にはエージェント(不動産仲介会社の担当者)に頼むか、自分で探すかのいずれかの方法になると思います。

1.エージェントに頼む

 テナント(借主)から依頼を受けたエージェントはMLS(Multi Listing System)と呼ばれるエージェント専用の物件検索システムから、テナントの条件・希望に合う物件を検索し物件情報を伝えます。

 MLSはトロントの約5万人のエージェント達が利用するシステムで、住宅情報について80%以上カバーしているといわれています。ポケットリスティングは多く存在しません。物件情報の確認、内見手配、オファー(入居申込)にかかる交渉、契約書の確認と取り交わし、鍵の受領に至るまでの一連の手続きについて、エージェントがテナントの代理としてオーナー側とやりとりしながら進めます。賃貸契約が成立した際の仲介手数料はオーナー側から支払われます。

 エージェントに頼むメリットは、①エージェントがすべて手続きしてくれる、②契約書内容が適法かきちんと確認してくれる、③デポジットや残月分の賃料支払なども明確で安心できる、④契約内容と違いがある場合にはエージェントが間に入ってくれる、などが挙げられます。

エージェントに頼む際の留意点

◎MLS掲載物件の契約期間は基本的に1年間…留学生・研究生、ワーキングホリデーの方などトロントでの滞在期間が1年間と決まっている方は、無駄な賃料払いを避けるためにもできるかぎり早くお部屋探しをスタートされることをお勧めいたします。

◎デポジットの準備が必要…カナダでの勤務先や収入証明がない場合、通常の2か月分以上のデポジットを求められるケースが少なくありません。オファー成立後24時間以内にはデポジットの支払いが必要となるため、カナダの銀行口座にデポジット分の預金が準備できていないとエージェントは動くことができません。

◎BRAの取り交わし…テナントとエージェント間でBuyer Representation Agreement(BRA)と呼ばれる専属契約を取り交わします。専属契約はエージェントがテナントへの忠誠や義務を負うものであり、また契約成立後にオーナー側から仲介手数料を受け取るために必要となり、専任の期間、担当エリア、担当者名が定められています。同時期に別のエージェントと同様の契約書を取り交わすことはリスクがありますので、エージェントは一人に決めてからオファーしてください。

 MLS掲載物件は基本的にオーナー側から仲介手数料が支払われますが、MLS非掲載物件等オーナー側から仲介手数料が出ない場合には、テナントがエージェントに対して半月分の賃料相当額の仲介手数料を支払う必要が生じるケースもあります。また日本では複数の物件に同時に入居申し込みをすることもできますが、こちらではオファーは1つずつのみとなります。

2.自分で探す

 MLS掲載物件に条件に合う物件がない、1年間は契約しないなどという場合には、自分で物件を探すことになります。MLSを使ってテナントを募集しないオーナーは主にインターネットを通じてテナントを募集していますので、物件情報を掲載しているウェブサイトで自分の条件に合う物件を探します。気に入った物件を見つけたら自分でオーナーに連絡し、内見依頼、契約書の取り交わし、デポジットの支払い、入居と全て自分でオーナーとやりとりしながら進めます。
 自分で探すメリットは、①賃料の低い物件が探せる、②まずは3ヶ月など短期間でも契約ができる、③当初のデポジットが少額で済む、などが挙げられます。

自分で探す際の留意点

◎すべて自己責任…物件を貸し出しているからといってオーナーが不動産関連の規定に詳しいとは限らず、オーナーにとって有利な契約条件を提示することもあるかもしれません。自分で物件を探す場合には、契約時も入居後もすべて自己責任であることを自覚して慎重に物件を選びましょう。

◎内見時にはオーナーや周辺環境もチェック…物件の建物やお部屋自体、共有設備のチェックはもちろんのこと、オーナーはどんな人なのか?物件周辺の買物施設や交通アクセスはいいか?街ゆく人の特徴や治安は?など周辺環境もしっかりチェックしましょう。

◎契約書をよく読む…英語だからよくわからないと思わず、オーナーが用意した契約書は必ずきちんと目を通しましょう。理解不足の状態や空白部分のある契約書には決してサインしてはいけません。内容について疑問を感じた時にはオーナーにしっかり確認するか、自分で「Residential Tenancy Act(住宅賃貸法)」を読んで確認してください。契約書の書式に疑問を感じる際には、オンタリオ州の所定の賃貸契約書「Residential Lease Agreement (Standard Form of Lease)」も取り交わすことをオーナーに求めることをお勧めします。

お勧め物件検索サイト

「REALTOR」 www.realtor.ca
 エージェント専用のMLSと連動している一般向けサイトです。実状況と数日の誤差は見受けられますが、このサイトに掲載されている物件はエージェントが間に入ってご紹介できる物件となります。

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本文:

増田利加

Starts Realty Canada, Inc