ようこそお茶の世界へ お茶の時間 #07
オレンジペコーはオレンジ味!?
紅茶のオレンジペコーという言葉を聞いたことがありますか?お店に来るお客さんに「オレンジ味の紅茶が飲みたいのでオレンジペコーを。」と、注文されます。あれ?オレンジペコーがなんだか少し違う意味合いで認識されてる?と思うこともしばしば。オレンジペコーとは、オレンジ味のことではなくグレード (等級)のことを指します。ここでいうグレードとは、単に茶葉の大きさ、形などのことで、品質を示すものではありません。茶葉の大きさが違うと、抽出時間も違ってくるので、生産の最後の段階でサイズを同じ大きさのもので統一しましょう、ということなのです。
主にリーフグレード(茶葉そのものの大きさ)とブロークングレード(茶葉を細かくしたもの)に分類されます。下記ではさらに細かく分類したものを一部のみご紹介します。
▪OP (オレンジペコー):一番大きなサイズの茶葉。
▪BOP (ブロークンオレンジペコー):OPの葉を細かくしたもの。
▪FOP (フラワリーオレンジペコー):
茶樹の一番先端の新芽の部分が含まれている茶葉。
▪FBOP (フラワリーブロークンオレンジペコー):
FOPの葉を細かくしたもの。
▪GFOP (ゴールデンフラワリーオレンジペコー):
Golden Tipsと呼ばれる黄金色の新芽が含まれた茶葉。
う〜ん、何だか少しややこしいような複雑な感じに思えますね。が、実はこのグレードは国際基準のようなものがないのです。例えば、ここではFBOPだけど、あちらではFOPなんてこともあり、同じグレードでも国や地域によって様々だったりするのです。もしもお茶の専門店を訪れる機会がありましたら、是非お店の方に頼んで茶葉を見せてもらって下さい。形や大きさの違いがよく分かります。
今月のお茶 「アッサムティー」
インドのアッサム(Assam)地方の紅茶です。この辺りは世界一大きな紅茶の産地です。アッサムティーはコクがあり大変芳醇で、それはまるで蜂蜜のような風味。紅茶にミルクを入れて飲むのが好きな方には特におすすめです。
Maya Racine
Tea Association of Canada公認のティーソムリエ。日本、ジャマイカ、フィリピン、スイス、イギリスと人種も文化もまったく異なる国での在住中は、旅行会社と航空会社に勤務。カナダはモントリオール、カルガリーでの生活の後、ついにトロントへ。何か新しいことを始めてみようと、お茶の世界へ飛び込んだ。お茶は楽し。