第7回 TOEICではリスニングで点を稼げば大丈夫?|かおる先生のプチTOEICセミナー

 TOEICは国際的なコミュニケーション力を測るテストです。「コミュニケーション」というと、日常会話を想定しがちですが、TOEICにおけるコミュニケーションでは、日常場面とあわせてビジネス場面での英語コミュニケーションも想定されています。

Q TOEICではリーディングの点が悪いのですが、リスニングで点を稼げば大丈夫ですよね?

A リーディング力がないまま学習を続けても、そのうちリスニング力も伸び悩む状態になります。リーディングの基本的な力である単語・文法・構文について学んでいくことで、全般的な英語力の向上につながります。

TOEICは合計点よりもセクション点の方が重要!

 TOEICの点数というと「就活に800点必要」など、合計点だけに注目しがちですが、実はリスニングとリーディングのスコアを別々に見ることが大事です。そうすることで、どこを強化すれば英語が伸びるのかが分かります。TOEICの結果表ではリスニングとリーディングを更に細かく分けて、各5つの観点から英語力を分析しています。この分析表は英語学習を進める上での貴重な情報源です。

ボーダーはリーディング250点

 これまでの調査から、実用英語力の最低基準が「リーディング250点」である、ということがわかってきました。リーディング250点とは、易しめに書かれた文章をゆっくり読めるというレベルですが、同時に、語彙・文法・構文などの面で英語の基礎知識があり、英語の潜在能力があることを示すレベルです。この力が、他の3技能(リスニング・ライティング・スピーキング)の向上の指標にもなります。

リーディングが強い人は、TOEICの勉強を時短できる!

 TOEIC450点の人が、TOEIC600点に達するまでにどれくらいの時間がかかったかを調べた調査があります。それによると、リーディングの点数の方が高かった人は、リスニングの点数が高かった人よりも、150時間早く600点に到達したという結果でした。ここからも、TOEICスコア向上にはリーディング力が不可欠だということが分かります。読んで理解できない単語・文法は、聞いても理解することはできません。読解偏重型の英語教育は長年批判されてきましたが、コミュニケーション志向が高まる今こそ、こうしたリーディング力の大切さに気づきたいものです。

【類義語の例】(日=日常語、ビ=ビジネス語)
start: 始める(日) ≒ begin: 始める(日) ≒ launch: 着手する(ビ) ≒ commence: 開始する(ビ)

TOEICに必要な語彙量は? めやすは「目標点数×10」

 一概に、何語知っていれば何点とれるとは言えませんが、おおよそ「TOEICの目標点数×10」くらいの単語量は必要だろうと言われています。例えば、TOEICの目標点を800点とする場合は、日常・ビジネス場面での単語を8,000語知っている必要があるということです。学習のめやすにしてみてください。

かおる(EBLS代表・99 Institute Toronto校 TOEICコース講師)

トロント大学院で英語教授法を学び、語学学校(ESL)で英語講師の経験を経た後、英語学校EBLSを設立。日本人のための英語指導に力を注ぐ。