リスティング数と取引数はそれぞれ減少しており、わずかだが売り手市場に傾いた感がみえる。|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット

住宅マーケット年別比較チャート

 出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。

 2019年2月のTREB全域の取引総数は5,025件で、昨年同月の5,148件からマイナス2.4%となりました。

 全物件タイプの平均価格は78万397ドルで、2018年2月に比べプラス1.6%の増加でした。新規リスティング数はマイナス6.2%、有効リスティング数はマイナス0.6%となっています。平均売却日数は昨年同月と同じ25日でした。

 物件タイプ別に平均価格を見ますとセミデタッチ(準戸建て)のプラス9.9%(市内プラス10.5%、市外プラス4.5%)を筆頭にコンドアパートがプラス6.1%(市内プラス7.4%、市外プラス3.1%)、タウンハウスがマイナス0.5%(市内マイナス1.7%、市外プラス0.5%)、最後にデタッチ(戸建て)がマイナス2.1%(市内プラス0.8%、市外マイナス1.8%)の順となりました。不調さが際立っていたデタッチですが、少々持ち直して来たようにも見えます。

今月の金言

 近年では最大規模の開発となる「Quayside」ですが、この事業でトロント市との開発パートナーとなるアメリカの会社Sidewalk Labが計画の12エーカーのみならずその周辺350エーカーに対して開発費、固定資産税、地価上昇の一部を権利として得ようとしている事が内部資料により分かりました。

 350エーカーの9割近くは市及び州の持つ土地であり、その開発とそこから得られる収益を一部なりとも独占的に特定会社が得る事に関しては、公共性に反するとの意見も強くあります。

 また先端技術のパイロットプロジェクトとの位置づけで個人データの収集も計画されており、それに対する懸念もあります。計画はまだ提案段階であり、今後の詳細な議論が重要となるでしょう。

D.H. Toko Liu(劉 東滉)

 オンタリオ州政府公認不動産免許保持。日本生まれカナダの高校大学を卒業。日本での営業管理・経営、及び不動産管理業を経験、移民し現在に至る。