南海トラフ大地震 | 東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第84回】

太平洋沿いの東名高速

 日本は新時代の新元号「令和」になり、とても良い幸福ムードが出ています。ゴールデンウィークには、新天皇陛下の一般参賀が皇居でありました。何と、15万人近い人々が参列したようです。天皇陛下のお言葉にもありましたが、世界が平和であること、そして日本が平和であること、これがどれだけ大変なことか。各方面の皆さんの努力により、世界平和、そして日本の平和があるのだとつくづく感じています。令和の時代は、平和と共に、自然災害などが出来るだけ無いように祈りたいです。

 東日本大震災も、地震研究者の間では、近い将来必ず起こると考えられていた大地震のようでした。日本にはもう1つ、近い将来必ず起こると考えられている大きな地震があります。それが南海トラフ大地震です。ゴールデンウィーク明けの5月10日、宮崎県で震度5弱の地震がありました。宮崎県沖の日向灘を震源とするこの地震。日向灘は南海トラフの想定するプレートに関係しています。今回はその境目での地震でしたが、南海トラフの前兆ではないか、と大きく全国で報道されました。気象庁は「前兆ではない」と報告しましたが、場所が場所だけにとても心配です。

 南海トラフ自身は静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘置きにかけて、プレート境界を震源域として100年から150年間隔で繰り返し発生してきた大地震です。前回の南海トラフ地震は、1944年で、発生から約70年以上経過しているので、心配されています。

 東日本大震災は人口が密集していない沿岸部での地震でした。しかし、津波の被害は甚大で、これが人口が密集している静岡から九州にかけての太平洋沿岸部で東日本大震災規模の地震と津波が来たら、日本の経済や生活は大きく混乱してしまうでしょう。

 亡くなる方も東日本大震災の比ではなく、日本全体が沈んでしまうほどの大きな影響がある地震で、東北に住む私達も無関係ではいられません。

 日本の大動脈である東海道・山陽新幹線は間違いなく止まります。東日本大震災の時でも東北新幹線が完全復旧するのに半年近くかかりました。さらに、東名高速をはじめとする高速道路も全て止まるでしょう。

 東名高速は特に太平洋の側を走っています。だから国は新東名高速道路の建設を急ぎ、今では山側に完成しましたが、これも一部分だけで、東日本大震災並みの地震が来れば、津波が来なくても高速道路自体が倒壊する可能性もあります。

 令和の時代も心配事は多いですが、備えをしっかりするしか私達には方法はありません。

オンタリオ取扱い代理店:
Ozawa Canada Inc

現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。

南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp

本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授

久慈 浩介

 岩手県の銘酒として知られる「南部美人」は、カナダ・トロントでも味わうことができる日本を代表する酒蔵で、2011年3月11日の東日本大震災で被災した蔵のひとつだ。5代目である久慈さんは震災直後から日本酒を通じて地域復興の様々な取り組みを行ってきた。本連載では久慈さんが体験したことや復興の取り組みなどを寄稿してもらう。