H.I.S.オススメ オトナの旅〜慶州(キョンジュ)〜

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秋の深まりを感じる10月。セントローレンス川沿いに広がるメープル街道では美しい紅葉が多くの人々を魅了している。紅葉の名所と呼ばれる場所は世界に数多く存在するが、今回は日本のお隣、韓国は慶州(キョンジュ)を紹介したい。

トロントから韓国・仁川(インチョン)国際空港まで直行便で約14時間弱。空港から超高速鉄道KTXを利用して約3時間で慶州に着く。

約1,000年もの間、新羅王朝の都として栄えた慶州は、町全体が博物館と称されるほど町のあちこちに古墳や文化財が残っており、韓国の歴史を感じられる場所である。新慶州駅でバスに乗り換え、一路東へ。のどかな田舎の風景を車窓から楽しんでいると進む道の前に現れるのは黄金色をしたイチョウ並木。このイチョウのトンネルを抜け、少し行けばそこにあるのが世界遺産にも登録されている、かの有名な仏国寺(プルグッサ)だ。

仏国寺は吐含(トハム)山中腹に位置し、1995年にはユネスコの世界遺産に登録され、韓国の名勝・史跡第1号にも指定されている韓国を代表する寺院だ。仏国寺では7つの国宝をはじめ、新羅時代に作られた貴重な文化財を思う存分味わえるとともに、紅葉の時期には紅葉の名所として韓国の人々も数多く訪れる場所となっている。

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入口でチケットを買い、最初に通り抜けるのは仏国寺という看板がかかっている一柱門。この一柱門は2本の柱が一列になっているところから一柱門と名付けられ、神聖な伽藍に入場するためには世俗の煩悩をきれいに洗い流して通過しなければならないという意味が込められているそうだ。

世俗の煩悩に別れを告げて一柱門を抜け、次の門である天王門へ向かう道すがら、紅色や黄色に色づいた木々の葉が池の水面に写りこむ景色にも心が洗われる。天王門は、日本の寺院でいう仁王門のような役割を担うものであり、仁王門では2体の金剛力士像が私たちを迎えてくれるが、天王門では大きく目を見開き邪悪なものに睨みをきかせる四天王が迎えてくれる。

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天王門をくぐって境内に入ると見えてくるのが、大雄殿(彼岸世界を表すエリア)に通じる紫霞門(ジャハムン)と極楽殿(極楽世界を表すエリア)に通じる安養門(アニャンムン)だ。右側にある紫霞門に向かう階段は国宝に指定されている青雲橋(下段)と白雲橋(上段)、左側の安養門に向かう階段はこちらも国宝の蓮華橋(下段)七宝橋(上段)だ。階段なのに橋と呼ばれているのは、彼岸世界または極楽世界に渡るという意味があるからのようだ。この4つの橋と2つの門の雄大さとその周りに広がる紅葉は一見の価値ありだ。

仏国寺の本殿である大雄殿では石造りの2つの塔や楼閣で4点の仏具を見ることができる。そして極楽殿エリアにて阿弥陀如来坐像(国宝第27号)を目にした後は、仏国寺にあるもう一つの中心エリアである毘盧殿(蓮華蔵世界を表すエリア)へ。中には国宝第26号に指定されている毘盧舎那仏坐像が置かれている。

仏国寺内には、他にも様々な遺物を目にすることができ、日本の寺院と韓国の寺院の違いや共通点を探してみるのも面白い。

仏国寺を訪れた後は、すぐ近くにある石窟庵(ソックラム)もぜひ併せて訪れていただきたい。そしてお土産にはぜひ慶州パンと呼ばれる日本のお饅頭のようなお菓子も忘れずに。韓国=ソウルのイメージが強い人が多いかもしれないが、ぜひ時には慶州まで足を延ばして韓国の歴史に思いをはせながら紅葉を楽しむのはいかがだろうか。