TORJA読者旅行記#28

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1 Peggy’s Coveへ向かう車中から撮影 2 Lunenburgの港で停泊中のBluenoseⅡ 3 Peggy’s Coveに打ち寄せる波 4 Great Upheaval を記念したモニュメント 5 Peggy’s Coveの灯台を遠方から

#028 カナダ東端海と歴史の州ノバスコシア

今月のレポーター Masashiさん

この旅は今から4年前にカナダの大学を卒業後、卒業祝いとしてノバスコシア州を回った時のものです。ノバスコシア州といえばカナダの東端、陸続きの半島に区切られた、とても小さな州です。ノバスコシア州は海に囲まれているので山のように気候が変化して、そしてしょっちゅう霧(もや!?)が発生します。めまぐるしく変わる天候に負けじと車を走らせてPeggy’s Cove、Lunenburg、そしてCabot Trailで有名なCape Breton島を回りました。ノバスコシアは半島で平坦な道のりを想像していたのですが、走ってみて気づいたのは道路の高低差が意外と激しい事。。曲がりくねった道を上下に揺られながら車を70kmくらいで走っていました。カナダ人はって?100kmで飛ばしています。後ろからどんどん追い抜かれました。100kmなんて出せません。スピード出したらカーブで抜けてそのまま天国までドライブって勢いです。カナダ人の観光客にクラクションを鳴らされながらなんとかたどり着いたのが、Peggy’s Coveというカナダで最も古い灯台が存在する入り江。

写真にもある通り岩壁の上にそそり立つ灯台の姿はほんの100年前には海の彼方から帰ってくる漁師の船を照らす灯りだったと思うと感慨深いものがあります。このPeggy’s Coveの灯台は1868年に建てられ、なんと今も公式の航路標識として登録されているのです。さて筆者が訪れた日のPeggy’s Coveは天気があまりよろしくなく、波打ち際は激しさを増していました。丘の上に立っている家も霧が立ちこめる天気で霞んでいました。でもこの霞がかえって灯台を幻想的なオブジェクトにしていたので、これもまた良しとシャッターを切っていました。

さて、そこから南西に30分ほど車を走らせるとLunenburgという町に着きます。Lunenburgはカナダが指定した史跡で世界的にも有名な港町です。着いてから気づいたのですが、町にある家の色がバラバラなんです。青色、赤色、黄色などなどバラエティーに富んでいるんです。どうなっているのと地元の観光ツアーに参加してガイドから説明しもらったのですが、理由は海から港に戻ってくる漁師が自分の帰る家を間違えないようにする為だそうです。

訪れた日は港にBluenoseというカナダで有名な漁も出来て航海レースにも出られるという凄い船が寄港していました。この写真にあるBluenoseは実際は2号で傷みの激しかった1号を当時のレプリカとして1963年に造船し直したものなのです。目の前にこんな船があるので、当然乗りたいと思ったのですが、残念ながら一般公開はしていませんでした。航海レースに出場しても遜色ない機動性と漁にも出られる耐久性を考えてみると、当時の航海技術の高さが窺えます。

旅行の最後に立ち寄った州都のハリファックスではこの航海技術を存分に生かしてイギリスがノバスコシア州間を立ち回った歴史を物語るモニュメントを発見しました。写真にある円盤がそうなのですが、円盤の内側には島々の間を大小の矢印が掘ってあり、下にThe Great Acadian Upheavalとあります。これは1868年にイギリスとフランスが戦争をした際にノバスコシア州に移住していたフランス人を捕縛してフランスに送り返すという歴史の記録です。Acadianと呼ばれたフランスの人々がイギリス軍によって、ノバスコシア周辺から追い出された史実を記念して作られ、ノバスコシア州の州都ハリファックスの湾岸沿いの散歩道に設置してあります。

旅行の日程全体ではあまり天候に恵まれなかったのですが、それがかえって景色よりも道中に出会う人々、歴史的建造物やモニュメントが物語るカナダの短くも深い歴史に思いを馳せることになりました。

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