留学カウンセラーが説く留学の心得 Vol.42 日常生活編2

3月といえばセントパトリックスデーのお祭りがあります。この日には街中で緑色の何かを身につけている人や緑色の四葉のクローパーが飾られたりして、“緑色のお祭り”モードに入っているのが見受けられます。この日はアイルランドのお祭りだということは多くの人が語学学校でも学んだりすると思います。そして我らが多文化都市トロントはこのアイリッシュ文化とも根強い関わりをもっているのです。

日常生活編2:セントパトリックスデーを機にトロントのアイリッシュ文化に触れてみましょう!

トロントにアイルランドからの移住者が多く渡ってきたのが19世紀中頃。当時は自国アイルランドでは国全体で深刻な飢饉(The Great Hunger又はThe Great Famineと呼ばれる歴史的な大飢饉で、日本語ではジャガイモ飢饉とも呼ばれる)に陥り、多くの病人や死人が出ていた中、新たな土地と生活を求めて多くのアイルランド人が北米に移住して来た時代でした。

トロントでコルクタウンと呼ばれる地域(King St. EastとParliament St.周辺でDistillery Districtがあるエリア)やキャベッジタウンと呼ばれる地域(Gerrard St.とSherbourne St.周辺でAllen Gardenがあるエリア)がありますが、これらの地域が当時はトロントのアイリッシュコミュニティとなっていて殆どのアイルランド移民がこのエリアに集中していたそうです。ちなみにコルクタウンはアイルランドにあるコルクという都市の名前から来ていて、キャベッジタウンは当時そこに住んでいた貧しいアイルランド人の住民達が各家庭の箱庭でキャベツを栽培して主食としていた事からこのようなあだ名が作られたといわれています。

その後トロントのアイルランド人達は色々な場所に広がり、他国からの移民の増加にあわせてカトリック文化を広げていきながら徐々に貧しい暮らしから地位を上げていったそうです。トロント大学の前衛といわれているSt. Michael’s Collegeの創立はもともとアイリッシュ系カトリックの規律正しい教育の確立がきっかけといわれているそうです。

また、トロントアイランド空港近く(BathurstとQueens Quay周辺の湖畔エリア)にはトロントのアイルランド人移民の入港の歴史を司るアイルランドパークと呼ばれるメモリアルエリアがあります。ひっそりとしていますが、貧しい移民が新たな生活を求めてトロントに入港して来た当時の様子をイメージして作られた彫像や記念碑はとてもインパクトが強いものとなっています。

アイルランドパーク

アイルランドパーク


現在ではトロントには各地にアイリッシュパブがあり、アイルランドならではのビール(ギネスなどのStout系ビールが有名ですね)や、アイリッシュウィスキー、シェパードパイ、キャベツとジャガイモ料理なども身近に楽しめます。East-Westのオフィス近くにもとても有名なアイリッシュパブがあり、セントパトリックスデーにはライブミュージックや特別メニューも出るためお店の前には長蛇の列ができます。

街ではアイルランドの伝統的なダンスやパレードも行われ、多くの人がアイリッシュ文化に触れ楽しむことができます。トロント留学をするからには、こういったコミュニティの背景や豆知識を学ぶと世界を理解することができるより良い要素になりますね。



hiroko-takabayashi-east-west高林紘子

East-West カナダ留学センタートロント社代表
大学卒業後2001年に語学留学でトロントに渡来。語学留学とビジネススクール、ワーホリなどを経たのち、ジョージブラウンカレッジに進学。 成績上位者Dean’s Honour のタイトルを得てPost-Graduate Diploma取得。カレッジ卒業後、現職に就き就労ビザを経たのち永住権取得。カウンセリングした留学生は延べ1千人以上にも及ぶ。
HP: www.eastwestcanada.jp