めるものえいご第18回~Shall we dance?~

去年の誕生日に、主人から「Shall we dance?」と題された「ペア♡サルサダンス 5回」のギフトサーティフィケートをもらい、「お前はリチャードギアか!」と全力で突っ込んでしまったMerumoです。過去形の「should(~すべき)」はよく使いますが、この“shall“は日常会話ではどんな風に使うのでしょうか?

使いません!はい、これにて解散っ!!

い、痛い、ちょ、ちょっと石を投げるのはやめてぇ!!・・・・はい、すいませんでした。でも本当に、日常会話で使うことって少ないんですよ。

辞書によると、shallは①~すべきである②(契約書などで)~しなければならない③(疑問文で)~しましょうか?④必ず~となるだろうとあります。聖書には「You shall love your neighbor. 汝の隣人を愛せよ。」なんて言葉がありますし、ロード・オブ・ザ・リングでガンダルフが、「You shall not pass.(ここは通さぬぞ~!)」と叫ぶシーンが思い浮かぶ方もいるかもしれません。

shallのイメージは、「まっすぐ突き進む」です。迷わず行けよ、行けばわかるさ、だーっ!!!ってアゴ出して言う感じです。「汝~」のように、神(イエス)や猪木の言うことにはもう従うしかない、従うべき、それが当たり前。

An invoiceshall be issued within ten days.  請求書は10日以内に発行される。

のように、当然従うべき決まりや権利・義務を記す法律や契約の文書で、今も”shall”が好まれています。まっすぐ揺るぎないイメージと、格式ばった印象を与えたい、という2つの意味合いがあるようです。

また、couldやwouldでもご存知の通り、過去形にすると、曖昧さ、控えめさが出ます。つまり、先ほどの”shall“の猪木的なまっすぐさをすこーし弱めたのが“should”というわけです。猪木とコイノキみたいな感じですね。

You shall wake up early in the morning. オヌシ、朝は早く起きよ。

“shall”は日常会話に使うにはアンバランスで、正直カタすぎます。日常会話では”should”だけを使えば間違いありません。Shall we dance?も、元は社交界でうやうやしく膝をついて大げさにお誘いするイメージ。表現がポピュラーなので慣用句的に現代に残っているというだけで、決して「しましょうか?は常にShall we~?」なんてことはありません。

日本語でも、友達に対して急に「明日、そなたの家へ参らん。」と言ったら、「え?どこの平安貴族?麻呂?」と思われますが、一方で、「さて、そろそろ参りますか。(shall we go now?)」と半分冗談のような感じで言ったりしますよね。

というわけで、「ほぼ使わない」言葉を説明してみた今月でした。ちなみに、音感とリズム感がゼロの主人と、運動神経が体中のいたる所で分断されている私とのサルサレッスンは、両手を取り合って、前後にぎくしゃく動く、不審人物の奇行としか言えない代物でした。(延長することなく、5回で終了しました)


merumo-unno-thorpe海野 芽瑠萌(Merumo Unno Thorpe)
日本の進学塾にて英語文法・受験対策で5年以上の指導にあたり、数多くの生徒を関西の有名高校へ合格させる。カナダでは英語教育者としての経験と、自身の留学経験を生かしながら留学エージェントへ勤務、その後語学学校にて更なる経験を積んだ後、2012年、トロントで最大規模の留学エージェントBRAND NEW WAYを起ち上げる。現在トロントマネージャーかつカナダ統括ディレクターとして、実践のみならず知識・教養としても役立つ語学留学の提供を目指す。