日本とカナダのビジネスの可能性第13回

カナダのビジネス環境で起業し発展が期待される魅力的な企業を紹介

iNAGO Inc.

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Ron DiCarlantonio & Yoshi Ichida

iNAGO(イナゴ)は、ヒューマン・コンピューター・インタラクション (HCI)、「人間とコンピューターの総合作用、人と機械の関係をより向上させ、会話を認識する提案型デジタルアシスタントアプリ」自然言語処理技術の技術開発と販売を実施している。事業内容は、第一に人口知能関連プログラム技術の研究、企画、開発、販売、保守、賃貸、輸出入。第二にコンピューター通信網及び、インターネットを利用した情報の収集、分析、処理の提供。第三にコンピューター・システム、ソフトウエア-の企画、設計、開発及び販売である。

最初の関わりは「生きている魚」を電子ペットとしてバーチャル水槽で飼育するデスクトップシュミレーションソフトAQUAZONEを開発した。その後、人工知能AIソフトウエア-の開発を加速し、ネットを介して人間の様に会話するプラットフォームソフトHCI「NetPeople」は、ネットワークやデバイスを問わずにユーザーと応答する事が出来る。イナゴの特許技術の一つ「文脈把握技術」(Context-Aware) は文章の文脈を正確に理解する。また、ゴール共有型会話技術(Goal-Oriented) により、自然言語理解(Natural Language Understanding)、自然言語処理を伴う推論エンジンを用いて人間と対話するような日常会話のやりとりを可能にする。ワイヤレスやCTI、埋め込みデバイスに対応した音声認識、音声合成、テキスト入力、テキスト応答を使用する際、ソリューション作成に必要とするディベロッパー向けのスケーラブル・プラットフォームを提供出来る。対応型ロボット、カーナビゲーションシステム、キオスク端末、情報家電などに適応する。機能例として、グルメ店舗会話絞り込み検索、乗換会話案内、地域情報会話絞り込み検索、GPS連動地図表示、ルート案内、メール・twitterとの連携が可能である。これらの技術があれば「いつでもどこでもあなたをアシスト」、「あなたが行きたい場所ならどこでもお任せ」、「頼れる家族が増えれば、毎日がずっと楽に」、「あなたに代わっていつでもお客様対応」が可能となる。賛同企業には、Yahoo Japan 、Hot Pepper、 Nissen、 borother、 @nifty、 Lawson、Value Commerce、HTS、Naunce、電話放送局などがある。日本でのパートナーには、㈱ホリプロ、㈱ゼンリンデータコム、MITシステム研究所がある。また、顧客には、ゼンリンデータコム社、リクルート社、沖電気工業社、ビジネスデザイン社、IBM社、ホリプロ社、NEC社、ケンウッド社、三菱電機社、KDDI社、立命館大学、九州工業大学などがある。

ロン・デカラントニオ氏の生立ちは、「移民として生きてゆくには、自分で起業する以外に道が無かった」というイタリア系移民の勤勉な両親の下に育ち、姉も仕事を始めていたこともあり幼少の頃から、「大きくなったら必ず自分のビジネスを始める」という熱い志を持っていた。根っからの勉学好きな青年は、趣味のギター好きが講じてシンガーソングライターや、空手を楽しんだ。ウオタルー大学コンピューターサイエンス科卒業後、IBMなど北米企業で経験を積み、Sony / Tektronix転勤後、日本のクリエイティビティ、高品質なも の作りに対する開発姿勢に感銘を受ける。革新的なデジタル製品開発への関心も伴 い、東京のソフ会社9003 Inc.の上席副社長となり、1993年9003 Inc.をトロントに設立した。
その後日本で独立を目指し、本格的なビジネス展開を始め、 2000年開発したNetPeople version 1.0 をリリースし、同年に千代田区に株式会社iNAGO Corp.を設立、2006年にビットサーフ社を設立、2002年子会社iNAGO Inc.をトロントに設立した。

社名の由来はなんと昆虫のイナゴである。創業者ロン氏が起業を計画中、東京田町の居酒屋でイナゴの佃煮に出会い、異文化を積極的に取り入れる国際事業を目指す思いから命名した。「少しずつ跳ねて前進するイナゴには日進月歩ならぬ秒進分歩の会社の理想像」も重ねた。

また資本金も72百万円に拡大し、消費者、及び企業向けにビジネスを着々と開拓して日本市場での成功を収めている。各種セミナーでのロン氏のプレゼンテーションは非常に評価が高く、数々のBest Presenter賞を受賞し、日本市場での認知度も高まり、247のペースで顧客開拓に邁進している。日本市場における成功から、研究開発拠点がカナダにもある環境を生かし、北米でのビジネス展開に力を入れ、また将来展望のヨーロッパ市場への進出も計画している。社員には営業分野で優秀な日本人、研究開発分野ではカナダ人がおりサポートしてくれている。中でも、日本女性の活躍には目をみはるものがある。人事採用に関して特に強調したい点は、自分の経験と今日の発展の大きな起因の一つでもある、『中小零細企業で勤務する日本人女性は隠れた能力の持ち主「金のたまご」』と断言出来ると、起業家を目指す若者達に推奨する。勿論、今日に至るまでには、資金繰りが大変で、友達仲間に借金に走り回ったり、人事の異動など数々の苦労を体験して来た。ロン氏の人生指針は、『決して諦めない頑固さ』“Never Give Up”だと流暢な日本語で熱っぽく語った。

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