【第二回】日本への帰国手続き~国際結婚夫婦が日本で暮らすには~|ACROSEED|知って安心!海外と日本をつなぐ法務サポート

1.COE(在留資格認定証明書)の取得

日本人と婚姻している外国籍配偶者が日本で長期滞在するためには、滞在目的ごとに定められた29種類ある在留資格のいずれか1つを取得しなければなりません。とはいえ、配偶者のいずれかが日本国籍をお持ちの場合は、「日本人の配偶者等」という在留資格がありますので、一般的にはこれを取得して日本に入国する事になります。ちなみに、外国籍配偶者がカナダ国籍の場合は観光ビザと呼ばれる「短期滞在」でビザなしで入国することが可能ですが、最長でも90日の滞在となり、入国後に他の在留資格への変更は原則として認められていませんのでお勧めできません。
さて、在留資格「日本人の配偶者等」の取得ですが、どのような手続きを行うかというと、海外にいる人を日本に呼び寄せるための在留資格認定証明書(Certificate of Eligibility)、一般的にCOEと呼ばれる書類の発行申請を行います。これは日本大使館がビザ発給する際の審査を前もって日本国内で完了させる手続きで、在留資格の法的要件を満たしていると判断された場合にはCOEが発行されます。これを添えてトロントの日本領事館などでビザ申請を行うと、すでに審査は終了したものとして扱われるため、通常は1週間程度で「日本人の配偶者等」で入国するためのビザが発給されます。
ちなみに、COEを取得せずに、直接トロントの日本領事館などにビザ発給を申しこむこともできますが、この場合には申請してから初めて領事館が調査を行う事になります。しかも、トロント領事館が日本の外務省に連絡し、外務省は法務省管轄の出入国在留管理局に調査依頼をすることになり、国と省庁をまたぐ壮大なスケールでのプロジェクトが行われることになります。縦割り行政で腰が重い日本の官公署を思い出せばすぐに察しがつきますが、申請から結果の受領まで10か月や1年以上かかることもざらです。しかも、すべての役所がバケツリレーで動くため、不許可となった場合にはその理由が正確に分からず再申請の手立てがありません。そのため、現在ではこの方式で日本に入国する方はすべての新規入国者のうち1%程度しかおらず、COEを取得する方法が一般的となっています。
2.COE(在留資格認定証明書)の申請方法
COEの申請ですが、これは日本の住居地を管轄する出入国在留管理局で行います。そもそもCOEは海外にいる人を日本に呼び寄せるための手続きなので、家族の誰かが既に日本に住んでいる事が前提となっています。ここでよく問題となるのが、「家族全員でカナダに住んでいるのだから、日本に住所なんてあるわけないじゃない?」というケースです。確かにその通りなのですが、日本の入管は日本国内に申請人(その方の親族)がいないと申請を受け付けてくれません。これは私たち行政書士に手続きを依頼された場合でも同じです(国家資格を持っていても、私たちも代理人になることはできません)。こんな時は日本にいる父母、兄弟姉妹、姪や甥などの親族を当たっていくしかありません。当然、入管では戸籍謄本を提出して親族であることを証明しながら手続きを進めていくことになります。
でも、これって頼まれた親族の方も大変なんです。久しぶりに親せきから電話がかかってきて、「元気!うちのダンナのCOEの申請人になってくれない?」(何言ってるんですか…この人…)。日本人家族が日常生活で入管に行く機会なんてまずありませんし、膨大な量の資料を準備して申請書を作成して…普通はムリな話です。こんな時に私どもにご依頼を頂くことが多く、「書類の作成や提出などは行政書士に依頼しているから、申請人として名前だけサインして欲しい…」これで何とかなるケースがほとんどです。申請は行政書士が代理で行いますし、審査官とのやり取りも対応します。審査結果も行政書士事務所に送られてくるので、よほどのことが無いかぎり親族の方が出てくることはありません。こんな場合にはぜひ行政書士にご相談ください。
次回は、「日本に親族もいない」、「いるけど頼めるような関係じゃない」場合、どうするかについてお伝えします。

代表社員 行政書士 佐野 誠
行政書士法人ACROSEED(アクロシード)行政書士法人 ACROSEEDは1986年より約40年に渡り、「社会の調和と活力のあるグローバル化」に貢献するため、“外国人に特化した日本の法務サービス”を提供しています。外国籍配偶者やお子さんの日本滞在、永住権や日本国籍の取得、外国人の相続手続きなどを専門に扱っています。Website: https://www.acroseed.co.jp/Email: info@acroseed.co.jp
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