トロントの本屋さん2024年10月『イチから知りたい 日本のすごい伝統文化 絵で見て楽しい!はじめての茶道』 『世界史を大きく動かした植物』 『夏目友人帳』
こんにちは。10月号は日本茶祭りを特集されるそうです。
最近の児童書は、大人顔負けの充実度だと思いませんか?出版関係の方から聞いたところによると、入社前の学生がマナーを学ぶためにイラストが付いている児童向けの本を読んでいることもあるそうです。
田中仙融著『イチから知りたい 日本のすごい伝統文化 絵で見て楽しい! はじめての茶道』(すばる舎)は、小学生向けの本です。専門用語は普段見かけない漢字が使われていることも多いので、全ての漢字にフリガナがふってあるのが嬉しい所です。本書は、茶道とは、茶席での約束事、茶道の今・昔と総合的に学習できるようになっています。もっと専門的なことを知りたい方は大人向けのムックや本を是非手に取ってみてください。
また、この「イチから知りたい 日本のすごい伝統文化」はシリーズもので、落語、歌舞伎、相撲、和の音楽をテーマにした本が出ています。
稲垣栄洋著『世界史を大きく動かした植物』(PHP研究所)は、14の植物の歴史を紹介しています。第8章で「チャ」を取り上げています。その昔、持ち運びができるように固形に固められた「餅茶」を粉末にしてそれをお湯に溶いたものが抹茶となったそうです。ただ、本場の中国では固形化が禁止されてしまったそうで、日本に渡ったことで引き継がれ茶道として発展したそうです。また、この章では紅茶もコーヒーも紹介されています。
気候や持ち運び等の問題を乗り越えて発展し、時には政争の具にされてしまった植物の歴史、とても興味深い内容です。コムギ、イネ、コショウ、ダイズなど今の私たちの生活とは切っても切り離せない植物ばかり登場します。
10月から第7期のアニメが放送される緑川ゆき著『夏目友人帳』(白泉社、既刊31巻)。
高校生の夏目貴志は小さいころから他の人には見えないものを見ることができました。両親の居ない夏目は親戚の家をたらい回しにされた後、遠縁の藤原夫妻に引き取られることになります。ある日、名を返せと妖に襲われた夏目は祖母・レイコが遺した妖怪との契約書の束「友人帳」を見つけます。招き猫に封印されていた上級妖怪・斑を用心棒に、夏目が妖に名を返していきます。また夏目の能力を理解してくれる友人や、祓い屋との日々を描いていきます。
斑はその容姿からニャンコ先生と呼ばれ、本作品のマスコットキャラクターでもあり人気も絶大です。ニャンコ先生は食い意地が張っており、特に老舗まんじゅう屋「七辻屋」のお菓子が大好物です。深夜にアニメを見ながらお茶とお饅頭を頂く、最高です!
また次回お会いしましょう。
トロントにある日本の本屋さん Blue Tree Books
Blue Tree Books(J-town内)では、日本の本や雑誌を販売しております。話題の本はもちろんのこと、英語・その他言語のテキスト等も取り扱っています。店頭にない商品も、もちろん日本から取り寄せいたします。是非気軽にお越しください。3160 Steeles Ave E, Toronto(J-Town内)
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