留学生活にも活かせる、雇用主が社員に求める10の「Transferable Skills」| カナダで就活
就職・転職活動の際にアピールできる能力といえば、何が頭に浮かぶでしょうか。日本では能力というと、試験を受けて一定の基準を満たしていると証明できるもの、履歴書に書ける資格というイメージが一般的かもしれません。
そこで気になるのが母国で身につけた能力や知識がカナダでどこまで通用するのかということ。
カナダは移民の受け入れに比較的寛容な国だといわれており、卒業後の就労ビザや永住権取得を目指して、現地の大学に進学する人は少なくありません。私は公立カレッジでビジネス系のコースを受講中ですが、クラスメイトのほとんどは他国からの留学生です。
よく話題になるのは仕事や能力についての不安。母国で取った学位・資格がカナダでは認められなかった。母国で仕事の経験はあるけれど、ビジネス文化が違うカナダでどこまで評価されるか未知数。職務経験ゼロ、最初の仕事が見つからない。異業種へ転職したいが、新たに必要な知識・経験を一から積むのは大変だし、これまでに費やしたお金や労力を無駄にしたくないので現状維持など。
人それぞれ程度の差はあっても留学生の悩みには共通点があるようです。そんな時、カレッジのキャリアセミナーで学んだ、カナダの労働市場で雇用主が社員に求める10のtransferable skillsが興味深かったので、ここで取り上げたいと思います
Transferable skillsとは??
学校や家庭での学習、趣味、ボランティア、仕事など、これまでの経験から得られた、他分野に応用可能なスキルを意味します。希望分野の職務経験がなくても、その業務を行うのに必要とされる能力を過去に発揮したことがあったかもしれませんよね。自分のスキルを把握して今後に役立てましょう。今回ご紹介するのは、以下の10のスキルです。
こうしたスキルは、そのスキルを発揮することになった状況や実際にとった行動、それがどういう結果に結びついたかという説明を加えて、SAR (Situation, Action, Results) storyとして面接で使われることがあります。数字を入れると具体的になりますね。
また、就職・転職活動に限らず、Transferable skillsは学校や留学生活で広く役立つスキルです。
例えば、カレッジのコースでは、課題の6割以上をグループワークが占める場合があります。グループでのプレゼンテーション、リサーチレポート作成、企業へのインタビュー。複数のコースを受講していれば、複数のグループワークが同時に進むことも。一つ一つの課題の内容と締め切りを把握して、各自の作業分担を決めるためには、計画性や時間管理といったスキルが役立ちますね。
また、様々な国の出身者が集まるチームでは、日頃から密にコミュニケーションをとっておくことが◎。お互いの性格や能力、得意分野に加えて、文化の違いを理解しておくことが大切です。留学中は日本と異なる環境にいるので、カナダに来てすぐの頃はホームシックになったり、カルチャーショックを受けたりすることもありますよね。でも、少しずつ現地の生活に慣れて、知らず知らずのうちに色々なスキルを身につけているかもしれません。日本に帰国する前に、カナダで身につけたスキルを確認してみませんか。