カナダの緊急支援金「CERB」がこの秋に終了、その後はどうなる!?
新型コロナウイルスによるパンデミックの影響で失業したり所得が減った人に対する支援金措置の「カナダ緊急対応給付金(CERB)」は、3月中旬から開始されその後一度夏の間まで延長された。800億ドル規模のCERBの給付終了日が近づいていることに伴って、連邦政府はついにその後の金銭的サポートの計画を発表した。
CERBのプログラム自体は秋まででその後延長はされないが、受給者は様々な種類の給付プログラムに移行する。雇用保険(EI)に該当する人はEIに移行し、また、契約社員や単発で仕事をするギグワーカーなど失業保健手当に該当しない人々を対象にEIに似た手当を用意することを検討しているという。これには給付を受けながらトレーニングなどへのアクセスを増やしたり勤務時間を長くし、もっとお金を稼ぐことができるような取り組みも含まれる。
トルドー首相は、誰も取り残されることがないよう、さらにEIは仕事を探す全てのカナダ人を対象とするべきであるとして、CERBの手当てを受給している全員が改善された21世紀の画期的なEIシステムに移行できようにすることがゴールであると語った。
また、政府は新型コロナウイルスに感染した人や感染した身内の世話をする人で仕事からの手当てが出ない人々に向けて“Sickness & Caregivers Benefit”を設定する。さらにトルドー首相は、EIの保険料がこの困難時に上がることはないと公約した。
CERBの給付期間最終日は9月26日である。CERB開始時は16週間の給付でその後24週に延長されたが、政府によると7月26日時点で計627億5000万ドルが846万人の応募者に給付されたという。他にも商業物件家賃補助策(CECRA)は8月いっぱいまで1ヶ月延長され、7月20日までで6万3千人のテナントを援助するために6億13万ドルが分配された。
雇用・労働力開発・障害、インクルージョンのカーラ・クワルトロー大臣は、9月の初めには400万人ほどを受け入れられるようEIシステムが整備されると述べた。パンデミックが始まり失業者数が急増した3月中旬時ではこのシステムはこれほどの量の応募者を処理することができなかったが、それからオートメーション化や簡素化を通してシステム改善のために動いてきたため現在システムの試験も済まされ、9月からの準備はできているという。