トロントカレッジ進学から広がる将来の可能性
難しいと思われがちのカレッジ進学だが、学費は日本の専門学校と同程度。
勉強したい分野があるのなら思い切って挑戦することで広がる未来の選択肢。
TORJA編集部がトロント周辺カレッジをご紹介。
College Info
George Brown College (St. James キャンパス)
200 King St. E Toronto / 416-415-5000 ext. 2115 / georgebrown.ca
Humber College (Lakeshore キャンパス)
3199 Lake Shore Blvd. W Toronto / 416-675-3111 / humber.ca
Seneca College (Newnham キャンパス)
1750 Finch Ave. E Toronto / 416-491-5050 or 416-493-4144 / senecacollege.ca
カレッジ入学方法
英語圏のカレッジに進学するために、日本のような入学試験を受ける必要はない。高校卒業時の成績と、英語力の証明で入学申請することが可能だ。トロントでカレッジに行くために十分な英語力がある、と証明するには何通りかの方法がある。
IELTS
IELTSとはInternational English Language Testing Systemの略称で、25年以上世界的に認められている英語試験のこと。年間約200万人以上の人が受けているテストだ。テストは130か国以上900か所で行われており、世界9000以上の教育機関が英語力の証明としての使用を認めている。IELTSにはアカデミック(学校進学用)とジェネラル(就職/移民用)の2種類がある。採点はListening, Reading, Writing, Speakingの4分野それぞれ に1から9までのスコアが与えられ、4分野の平均を各自のスコアとして使用する。
TOEFL
TOEFLとはTest of English as a Foreign Languageの略称で、1964年に英語を母国語としない人々の英語コミュニケーション能力を測るテストとして開発されたもの。TOEFLテストの受講者はこれまでに約2700万人以上、テスト結果は130か国9000以上の機関が英語力の証明としての使用を認めている。現在はIBTと呼ばれるインターネットベースのテスト様式が採用されており、コンピューターを通してListening, Reading, Writing, Speakingの4分野の能力を評価する。採点は各分野ごとに30点満点で行われる。
付属ESL
これは各カレッジ付属のESLのことで、プライベートESLとの違いは期間の長さやレベルによってはカレッジの授業を一部受講できるという部分。プレイスメントテストまたはIELTS、TOEFLなどの英語テストのスコアを提出して各自にあったレベルのクラスに通うことになる。他の方法よりも時間が掛かってしまうこともあるが、カレッジの施設を使うこともできるので学校に慣れる、友人を作るという面ではお勧め。
学校別カレッジ入学条件 −今回編集部ではトロントを代表する3つのカレッジを紹介−
George Brown College
IELTS平均6.0(各項目最低5.5)TOEFL(IBT)80(各項目最低20)
George Brown College(以下GBC)付属ESLでは1レベル8週間、全部で9レベルに分けられている。カレッジに進学するためにはレベル8までを修了する必要があり、クラス開始日は1、3、5、7、9、11月の年間6回。プレイスメントテストかIELTS、TOEFLのスコアで適正クラスに分けられる。レベル7以上になるとGBC進学時に履修予定のプログラムから一般教養を受けることができる。また、アカデミックコーディネーターによるカウンセリングや、学校生活関連のサポート、施設の利用もカレッジ生同様受けることが可能。
Humber College
IELTS平均6.0(各項目最低5.5)TOEFL(IBT)80(各項目最低20)
ハンバーカレッジでは1レベル8週間、全部で8レベルに分かれている。レベル8を60%以上のスコアで修了することでカレッジ進学が認められる。クラスは年間6回開講され、プレイスメントテストで適正クラスに分けられる。コンピューターラボでの授業や、リサーチ演習など実際カレッジ進学後に使える技術を多く学びながら英語を勉強することができるのが魅力だ。また週22時間の授業に加え、イベントも多く企画される。成績やプログラムによってはESLに通いながらハンバーカレッ ジのプログラムを履修することが可能。
Seneca College
IELTS平均6.0(各項目最低5.5)TOEFL(IBT)80(各項目最低20)
セネカカレッジのESLは8レベルに分けられている。レベル1-5は7週間のプログラムで英語を習得することに重点を置いている。レベル6,7も同じく7週間のプログラムだが、リサーチ、ノートの取り方、ラボなどカレッジ進学後に必要なスキルを学びながら英語を学ぶ。レベル8は7週間か14週間か選ぶことが可能で、ここを修了するとカレッジに進学できる。14週間を選ぶと、進学後受講予定のプログラムから必修科目をいくつか履修することも可能。プレイスメントテスト、IELTS、TOEFLの他にTOEICも受け付けている。
各カレッジごとのお勧めプログラム
George Brown College
Centre for Construction and Engineering Technologies学部は北米の建築・建設を勉強できる。20社以上の地元企業の協力を得て、リサーチだけでなく実践的な経験、今時のトレンドなど社会に出てすぐに活用できる技術を学んでいく。Hospitality and Culinary Arts学部は大きな実習施設を持ち、シェフや栄養士を目指すコースが有名。トレンドの変わりやすい産業だが、多くの教授が現役でホスピタリティー関連の仕事に従事しているので常に新しい情報で教えられている。Centre for Community Services & Early Childhood学部はどの社会でも活用できる福祉やチャイルドケアを勉強できる。カナダの進んだ教育制度のみならず、9つのカレッジ運営の託児所で実務経験もしっかりと積むことができる。
Humber College
School of Media Studies & Information Technology学部では特にデザイン系のプログラムが人気。日本の美術大学と同様に入学時に自分の作品を提出する必要がある。実践的な授業で学生コンクール等への出展を促し、即戦力となる技術と知識を学んでいく。School of Applied Technology学部は現在カレッジが力を入れている技術系のコース。業務用の大型機材を使ってのロボット工学や電気工学が有名。環境学もエコロジーが重要視される昨今、需要の高いスキルなのでお勧め。School of Creative & Performing Arts学部では映画、テレビのための演劇から舞台セット、照明、脚本そして音楽まで幅広く芸術関係を学ぶことができる。トロントで人気のジャズもここで履修することが可能だ。
Seneca College
Hospitality & Tourism学部ではホテル&レストランの経営学を学べるコースやフライトアテンダントコースが有名。キャンパス内に飛行機と同じ内装の施設があり、実践的な演習、企業での研修などが充実している。Science & Engineering Technology学部の生物、化学、電気工学など研究施設が必要なコースはヨークキャンパスで開講されており、大学の設備を使って授業が行われている。また、消防士養成コースは近年新しくできた特別施設で行われている。Aviation学部は整備士としてだけではなく、パイロット養成コースもある総合航空工学部。飛行機19機と10台の飛行模擬訓練装置を有し、セオリーだけではなく十分な実践経験を積んでから卒業することができる。