TORJAインターン濱村英里が経験したトロントでの交換留学生活|特集「若者のすべて」カナダのミレニアル世代と留学ライフ

大学の紹介

 私が交換留学に来ている大学は、カナダで3番目に学生数が多い大学として有名な、ヨーク大学です。トロントのダウンタウンからはTTC(地下鉄)で50分ほどかかります。去年、大学の中に、York University Stationという駅ができたことで、ダウンタウンに出るのもとても便利になりました。

 ヨーク大学には2つのキャンパスがありますが、私が授業を受けているKeele Campusはカナダで一番広いとされています。世界からいろんな学生が集まり、様々な分野の授業が提供されています。

どうやって友達を作るの?

 「授業で隣になった人と仲良くなって、ご飯行ったりするのかな?」と、いろんな想像をしていた私が、とにかく苦労した部分が友達作りです。大学ごとに、実家暮らしが多いか、寮に住んでいる人が多いか、などの特徴があり、私の経験がすべての大学での交換留学に当てはまるわけではありませんが、とにかく、授業で友達を作るのは少し大変でした。

 ヨーク大学は実家暮らしや一人暮らしの人が多く、授業で友達を作るというより、地元にもうすでに友達がいたり、サークルでの友達がいるから、授業で頑張って友達を作ろうとする人があまりいません。英語が母国語のイギリス人の交換留学生や、ヨーロッパから来た人たちも、この問題に悩まされていました。
でも、授業で友達を作らないと、授業についていけなかったり、休んでしまった際に、どうしよう???となりますよね。やはり友達は必要!

 実際私はどのように作ったかというと、とにかくいろんなイベントに行って、いろんな人と知り合い、共通の授業をとっている人を見つけたという感じです。ヨーク大学では、インターナショナル生用の交流会をたくさん開催してくれるので、それに毎回参加し、イベントに同じ授業にいたような気がする人を見つけたら、声をかけてみました。これで私は無事どの授業にも友達を作ることができました。

 ヨーク大学には本当にたくさんのクラブが存在します。そして、よく目を引いたのが、世界の国や地域ごとのクラブです。

 など、たくさんの国のクラブが存在します。これらのほとんどのクラブは、その地域の人が大半で、他の地域や国出身の人はあまりいませんが、たとえ日本からの交換留学がどのクラブに行っても、みんなとても優しく迎えてくれます。カナダにいながらも、世界各国の友達を作ることができる最高の環境ですね。

 そして、カナダに来たからには、カナダ人の友達が欲しい!!と思う人はたくさんいると思います!!ここで、日本人でよかったと思うことに遭遇します。カナダでも日本の文化は大人気で、Japanese Associationにはありがたいことに、たくさんのカナダ人や世界中からの留学生が参加しています。逆に部室にはほとんど日本人がいないほどです。これはカナダ人の友達を作る絶好の機会です。また、日本の興味を持ってくれている人が集まっていることから、共通の話題がたくさんあるため、本当に友達を作りやすい環境でした。

勉強ってやっぱり大変?

 勉強はかなり大変です。交換留学とは、英語〝を〟学ぶのではなく、英語〝で〟学ぶということです。現地の大学に留学し、ローカルの学生と同じ授業を一緒に受ける。自分の興味のある分野を英語で学ぶということです。それをわかってトロントに来たとはいえ、正直授業についていくのは想像以上に大変でした。毎週30〜50ページの教科書を読んできて予習しておかなければならないということもあり、テスト前だけでなくほぼ図書館にいました。エッセイ課題やテスト前はもはや図書館に住んでいるのではと思う勢いでした。

 また、私は勝手に海外の学生のイメージとして、

「活発で、積極的に発言する、質問する」
「プレゼンテーションのスキルがすごい」
「皆図書館で遅くまで勉強する」

という3つを思い浮かべていたのですが、ある意味裏切られ、ある意味予想通りのところがありました。

1.活発で、積極的に発言する、質問する

 大ホールで何百人が受けている授業でも、わからないところがあれば手を挙げて質問したり、自分の意見を述べる学生がいることは、日本では考えられないですね。その勇気はすごいなと思って見ていました。しかし、その直後に行われる、ディスカッション形式の少人数の授業ではいつも同じ人しか発言しない、ケータイをいじっている人が目立つ、という感じで日本の大学とそんなに変わらないな、と思う場面も多々あります(笑)。

2.プレゼンテーションのスキルがすごい

 話し方のスキルとしては、はるかに日本の大学生の方が上手いように感じました。それは、日本人の学生の方がたくさんの準備・練習を積んで本番に臨んでいるから、とも考えられます。

3.図書館で遅くまで勉強する

 これは予想通りです。11時まで空いている図書館で皆遅くまで勉強している人が目立ちます。日本の大学と違って、遅くまで図書館が開いているのは海外の大学ならではですね。

寮生活は?

 留学生活を大きく左右する寮、運にかなり左右されます(笑)。「フラット(スイート)メイトと仲良くなって、寮でパーティーしたりするのかな?一緒に出かけたりするのかな?ルームメイトとは友達になれるかな?」と期待を膨らませていたのですが、現実はそんなに甘くない…と実感しました(笑)。

 まず、フラットメイトの仲が良いかどうかは、本当に運に左右され

ます。話し声や笑い声が聞こえてくるフラットもあれば、私のところのように事務連絡以外ほとんど何も話さないというフラットもあります。そして、1番の問題としては、掃除!!ですよね!!日本人は大抵綺麗好きが多いので、世界各国から集まってきたインターナショナル生とキッチンやバスルームを共有してしまうと、あああああ…となることが多々あります(笑)。食器を洗わない、シンクに放置する、まして食べ残しもシンクに放置する、匂いがああああ!!となることももう日常茶飯事!これは文化の違いを受け入れることの実践練習と思って受け入れましょう(笑)。

 また、大概は、ルームメイトとは、仲が悪いわけではないけれど、うまくいかない、という状態

をよく聞きます。やはり同じ空間にずっと一緒に居続けるわけですから、生活していくうちに悪い部分がたくさん見えてくるることが多々あります。また生活リズムも違ってくるので、本当にストレスがたくさんたまる場面がありました。

ぶっちゃけ英語力(主にスピーキング力について話します)って伸びるの?

 私は、正直この部分でかなり悩みました。私は、留学に来る大きな理由として、「外国人と話すことでスピーキング力を伸ばしたい。海外に行けば、英語を話さずにはいられない環境になるだろう」と考えていたのですが、正直、交換留学に来ても、全く英語を使わずに一日が終わることが多々あります。

 だからこそ、ここで「積極性」がとても重要になってきます。授業での発言はもちろんですが、正直ディスカッションについていくのに必死で、自分の意見を言うところまで持っていけない、持っていってもそこまで長く話さずに終わる。というのがほとんどで、もっと英語でスピーキングするには、他の方法を利用しなかればならないな、と気づきました。

 そこで私がとった行動は、大学のイベントやクラブの食事会に参加し、とにかく話す機会を自分で見つけるということです。

とにかく英語を話せる機会を自分で見つけることが、スピーキング力向上につながっていると思います。ついこの前、友達と話していて、「あ、スムーズに英語が使えている」と感じたことと、Language Exchangeで初めて会った日本人に、「カナダに住んでいる日本人だと思いました」と言われたことが、スピーキング力向上を実感した瞬間です。

実際に多様性は?どういう場面で感じられる?

 慣れてくると、本当に日常的に多様性を感じられます!とにかく道を歩いていると、たくさんの知らない言語が聞こえてきます。こんなに英語以外の言語が普通に話されているのかと思います。カナダ生まれカナダ育ちのカナダ人であったとしても、アジア系の血を引いていたり、ヨーロッパやアフリカの血を引いている人がたくさんいるため、カナダ人てなんだ?ってなります。

 また、インターナショナル生が多いことも多様性を生み出す大きな原因ですね。本当にたくさんの国と地域から留学に来ている人がいるのが、トロントなんだなと実感します。インドや、イラン、チリ、シンガポール、ベトナム、韓国など、世界各国の友達を作る機会がたくさんあり、チリ人の友達とダウンタウンまで

チリ料理を食べにいったり、ベトナムの血を引くカナダ人とベトナム料理を食べにいったり、カナダにいるのに世界に旅行に行った気分になれるのが最高だなと感じます。

 日本から両親や友達が遊びにきてくれた時、せっかくだからカナダ料理を!と思って探しても、プーティーンぐらいしかちゃんとしたお店が出てこなかったんです。そこで、カナダ人の友達に、「カナダ料理って一体何???」って聞いてみたところ、「世界各国の料理がカナダ料理だよ。カナダは世界だよ」と教えてくれました。

 トロントには、チャイナタウン、リトルイタリー、コリアタウン、グリークタウンなどの地域のエリアがあるのはもちろんのこと、ジャマイカ料理やチリ料理など、世界各国の料理が楽しめます。これこそが、トロントの多様性なのだなと感じましたね。カナダに染まってしまうのではなく、国や地域が共存しあっている、これこそがカナダの多様性だと肌で感じました。

 想像・期待していたことが、崩される場面もたくさんありますが、その中でも、トロントに留学したからこそ経験できることがたくさんあり、何かしら得るものがある。ということです。そして、「とにかく何事にもアクティブに!」が留学を良いものにさせるコツのように感じました。