【第60回】【夏のミシガンへ】 伝統の赤と独立記念日の青が織りなす、五大湖最高の夏旅|グレートレークスとブルーサークルの旅

トロント近郊にお住まいの皆さま、今年の夏のバカンスの計画はお決まりですか?「いつもとは少し違う、アメリカならではのダイナミックな夏を体験したい」——そんなご家族におすすめしたいのが、オンタリオ湖やエリー湖の先、カナダとアメリカの国境にまたがる広大な五大湖エリアへのロードトリップです。
なかでも、ミシガン湖の鮮やかなコバルトブルーに真っ赤な完熟チェリーが映える街、ミシガン州トラバースシティは、夏のデスティネーションとして今もっとも輝きを放っています。
「世界のチェリーの首都」と呼ばれるこの美しい港町では、毎年7月初旬になると、全米から50万人以上が詰めかける一大イベント「ナショナル・チェリー・フェスティバル(National Cherry Festival)」が開催されます。1926年の誕生から数えて、ちょうど100年目という偉大な節目を迎えたこの伝統あるお祭り。しかも、期間中にはアメリカ最大の祝日である「独立記念日(7月4日)」が重なり、街の熱気と祝福ムードは最高潮に達します。
トロントから車を西へと走らせ、五大湖の爽やかな夏風を感じながら、歴史を刻むチェリーの甘酸っぱい誘惑と独立記念日の熱狂を同時に味わう、特別な夏の滞在記をお届けします。
街全体がチェリー色に染まる、
100年目の歴史あるフェスティバル
トラバースシティに一歩足を踏み入れると、そこは文字通りチェリー尽くしの世界です。メインストリートのフロント・ストリートは歩行者天国になり、あちこちの露店から甘く香ばしい香りが漂ってきます。
まずは定番の「チェリー・パイ」を一口。サクサクのパイ生地の中に、地元産の甘酸っぱいタルトチェリーがこれでもかと詰まっており、夏の暑さを吹き飛ばす美味しさです。
さらに、フェスティバルを盛り上げる数々の名物イベントが連日開催されます。顔中を真っ赤に染めながら競う「チェリーパイの早食い競争」や、子供から大人まで真剣に口を尖らせて飛距離を競い合う「チェリーの種飛ばし大会」など、どれも微笑ましくも熱い名物競技ばかり。パンケーキ・ブレックファストから夜の賑やかなパレードまで、街中がチェリーへの愛と笑顔で満たされます。
7月4日、星条旗とブルーエンジェルスが舞う独立記念日
そして迎える7月4日、独立記念日の当日。フェスティバルの熱気はアメリカの誕生を祝う祝祭ムードと融合し、特別な高揚感へと変わります。
この日のハイライトは、何と言ってもアメリカ海軍のプレシジョン・アクロバット飛行隊「ブルーエンジェルス(Blue Angels)」によるエアショーです。グランド・トラバース湾の上空を、鮮やかな紺と黄色の機体が凄まじい爆音とともに駆け抜けます。一糸乱れぬフォーメーションで急上昇し、大空に白いスモークで巨大なハートや星を描き出す様子はまさに圧巻。湖畔に集まった何万人もの観客からは、歓声とともに「USA!」のコールが沸き起こり、会場の一体感は最高潮に達します。
夕暮れ時になると、人々はビーチや公園にブランケットを広げ、地元のチェリーワインを片手にその時を待ちます。辺りが暗闇に包まれた瞬間、湖上から巨大な花火が次々と打ち上げられます。漆黒の夜空と、それを鏡のように映し出すミシガン湖の水面が、赤、白、青の「星条旗カラー」に美しく染まる光景は、息をのむほどの美しさです。
喧騒を離れて味わう、
夏のミシガンが誇る美しい州立公園

トラバースシティの周辺やミシガン湖沿いには、手つかずの美しい自然を残した「州立公園(State Park)」が数多く点在しています。目の前に広がるのは、息をのむほど壮大な砂丘と、遥か彼方まで続くコバルトブルーの水平線。まるでカリブ海と見紛うほどの透明度を誇る湖水と、どこまでも続く白い砂肌のコントラストは、五大湖が「淡水の大海」と呼ばれる理由を肌で教えてくれます。静かな波の音を聞きながら過ごすひとときは、日頃の忙しさを忘れさせ、家族みんなの心を優しく癒やしてくれます。

来年の夏は、ぜひ家族で五大湖の旅へ

カナダの夏も素晴らしいですが、車で国境を越えたすぐ先には、また一味違ったダイナミックでエネルギーに満ちたミシガンの魅力が広がっています。

カナダスペシャリスト・グレートレイクスペシャリスト・トラベルアドバイザー
Google Local Guide Level 8 心に残る旅行手配をモットーに約20年にわたって旅行業界でツアー企画、法人出張、チャーター機の手配をしていました。インスタグラムmichitravel_channelでは、カナダ・アメリカ中西部の生活が楽しく充実したものになる旅情報を配信中。













