【第3話】「タロ餅パン」|パンと過ごす、やさしいひととき|Hitotoki Japanese Bakery


トロントで毎日パンを焼くめぐみさんが綴る、やさしいパンの時間。Hitotoki Bakeryでは、日本のやわらかな食パンをはじめ、フランス菓子のエッセンスを取り入れたクロワッサンタルトなど、繊細さと技術を大切にしたパンづくりを行っています。
焼き方や素材に宿る違いとともに、めぐみさんとパンとの日々を通して、その魅力をお届けしていきます。

食パンメニューの中でも、特にひとときスタッフのイチオシで、多くのお客様にもご好評いただいているのがタロ餅パンです。
デザート系のパンではありますが、やさしい甘さで、ひと口ごとにほっとする味わいが広がります。また、中にお餅が入っているため、このパンならではのふんわりもちもちとした食感を楽しんでいただけます。私も初めて食べた時、お餅のもっちり感とふわふわの食パンの組み合わせが面白いと思いました。
タロイモはドリンクやアジア系デザートなどで親しまれている人気フレーバーのひとつです。私もカナダに来るまで知らなかったのですが、どこか紅芋にも似たやさしい風味があり、親しみやすさを感じます。個人的には、タロイモは食パンとの相性がとても良いと感じています。「ひととき」では、そんなタロイモとお餅を組み合わせることで、ここならではの和の要素を感じられるパンに仕上げています。
実はこのパン、「ひととき」自慢の生食パン生地をベースに作っています。そこに自家製のタロイモペーストを練り込んでいるため、他のパンに比べて生地の水分量が多く、さらにお餅が加わることで究極の「もちふわパン」に仕上がっています。
これは余談ですが、作る側としてはかなり難易度の高いパンだと感じています。もともと水分量の多い生地は扱いが難しく沈みやすいのですが、その中にお餅を包んで焼き上げるのはさらに難しく、きれいな形を保つためにもいろいろ工夫が必要です。今でも毎回かなり気を配りながら作っていますが、何度も試行錯誤を重ねてきた分、思い入れのあるパンになりました。
最初は「お餅×食パン」という珍しい組み合わせに興味を持って購入される方が多いです。しかし一度食べていただくと、甘すぎずくどさのない味わいと、独特のもちもち食感を気に入ってくださり、リピートしてくださるお客様も多くいらっしゃいます。今では多くのお客様に喜んでいただける商品となり、それが何より嬉しく感じています。


プロフィール: めぐみ
Hitotoki Bakeryのキッチンマネジャー
パンが大好きで、日本やカナダでパン屋巡りを楽しんでいます。パンがつなぐ人との時間を大切にしています。
Hitotoki Japanese Bakery
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