【第13回】パブリックビューイング 「Go Team Japan」を終えて|文=海上誠|スポーツは武器になる|J Athletics Canada

文:海上誠| J Athletics Canada
最高の景色の先に、子どもたちの未来を
スペイン代表の美しいサッカーの優勝で、今年のワールドカップが幕を閉じました。日本代表のワールドカップでの戦いも、ひと足さきに終わりを告げ、トロントで開催してきた Go Team Japan のパブリックビューイングも、ひとつの節目を迎えました。
JCCCを会場に、JACが運営パートナーとして関わらせていただいた今回のパブリックビューイング。3試合、そして追加開催を含め、ありがたいことに、5000名近くの方々が会場に足を運んでくださいました。青と白のユニフォームを着た家族、仕事終わりに駆けつけた方、深夜の試合にも眠い目をこすりながら来てくれた子どもたち。大きなスクリーンの前で、知らない人同士が同じプレーに声を上げ、拍手をし、悔しがり、喜ぶ。その光景は、まさに「海外でNIPPONを応援する文化」が形になった時間でした。
運営の視点からいくつか。開催するたびに、生まれる反省や課題もあり終わりのないコミュニティーイベントだと感じます。カナダ自国開催とはいえ、FIFAの規定などを遵守しながら、スポンサーの皆様とどうやって作っていく、どうやって知ってもらうか、会場に足を運んでもらえるを設計をするか、入場導線、天候への対応、音響、スタッフ・ボランティア配置あげればキリがありません。
イベントは写真で見るほどきれいに進むものではなく、裏側では毎回、判断と修正の連続でした。それからまず運営代表として一番に気にかけた一つに「やらない事を決める」ことでした。
私自身も「これやりたい!」と思うパワーは人一倍強いので、どうしても各部門、各パートが出揃いますが、それでも闇に葬られた企画はオンタリオ湖に沈んでます(いつか救い上げよう)。
それでも、心から「やってよかった」と思います。子どもたちが日本代表のユニフォームを着て走り回る。大人たちが本気で声を出す。おじいちゃん、おばあちゃん世代も遠慮なく来てもらったし、日本コミュニティー以外からもNIPPONを好きで応援してくれて、日本語と英語が混ざり合い、サッカーに詳しい人も、初めて観る人も、同じ空間にいる。ワールドカップは、単なるスポーツイベントではなく、世代と文化をつなぐ入口になるのだと改めて感じました。
JACが想像している子どもたちの未来は、プロ選手を何人育てるかだけではありません。もちろん、世界を目指す選手が出てきてくれたら最高です。でもそれ以上に、この期間が自分の好きなことに出会い、仲間を応援し、失敗してもまた立ち上がる大人を見て、海外で住む日本のアイデンティティーを探して、遠い未来に「こんな日があったなぁ」って次世代に繋ぐ子どもたちを育てたいと思っています。
そしていつか、その子どもたちが大人になった時、今度は自分たちが誰かのために場をつくる側になるかもしれません。試合を観る側から、応援をつくる側へ。参加する側から、支える側へ。スポーツは、そうやって受け継がれていきます。
会場にお越しくださった皆さま、支えてくださったすべての皆さま、この場を借りて御礼申し上げます。
今回のパブリックビューイングで、キッズたちは何を見たくれたんだろう。

J Athletics Canada
「スポーツは武器になる」をモットーに、トロントを拠点にスポーツの教育的価値を大切にしながら、多世代・多国籍が交流できる日本語スポーツコミュニティー。スポーツを通じた人づくり・地域づくりを目指し、子どもからシニアまでがレベルに応じてスポーツを楽しめる場づくりを展開中。






