トロント国際映画祭 Japan Film Night 2017 レポート
今年もトロント国際映画祭で街中が盛り上がる中、ジャパンファウンデーション・トロント、ユニ・ジャパン、沖縄フィルムオフィスの共催によりJapan Film Night 2017が開催された。このレセプションには、同映画祭に出品された日本映画の関係者が招かれ、会場は多くの参加者で賑わっていた。
当日は、Master部門『三度目の殺人』の是枝裕和監督、Discovery部門『Oh Lucy!』の平柳敦子監督が出席した。
冒頭にジャパンファウンデーション・トロントの清水優子所長より会場に集まった人々への歓迎の言葉と、このようにして日本映画がTIFFで毎年上映されるにあたり関係者やスタッフの方々へ感謝の言葉が述べられた。
次に登壇した中山泰則トロント総領事は、自身が総領事に就任した直後である3年前、初めて出席したのがこのJapan Film Nightであり、それ以来このトロントに住む人々が心から映画を愛している姿を目にしてきたと話した。これからも日本の優れた映画作品がたくさん上映されていくこと、今後もトロント国際映画祭がさらなる成功を収めていくことを願うとした。
今回でトロント国際映画祭を訪れるのが11回目となる是枝監督は「昨年に続き、今年もこのJapan Film Nightにご招待いただき感謝します。3年連続TIFFに呼んでいただいているのですが、いつ来てもトロント国際映画祭の観客の皆さんは映画を見る目が成熟していて、毎回とても充実した良い時間を過ごすことができています。明日の北米プレミアも本当に楽しみです。今年の冬には、また次の新作を撮影予定なので、来年も大好きなトロントに来られるよう良い作品を撮りたいと思います。」と、集まった人々へ祝辞と今後の展望を語った。
3年ぶりのトロント国際映画祭への参加となった平柳監督は「今夜はお招きいただき、心より感謝申し上げます。私自身が是枝監督の大ファンであるので、今隣に立っていて実はとても緊張しています。3年前の2014年にトロント国際映画祭に招かれたその時から、もう一度この場に立つことがずっと夢でした。今日はその思いが叶い、心から嬉しく思います。」と、再び映画祭に参加できたことへの喜びと感謝の気持ちを語った。
Japan Film Night 2017では今年も和やかな雰囲気の中、日本の映画関係者や現地メディアなどの多くの参加者たちの交流が行われることとなった。海外映画とは違った趣や、その繊細なまでの表現力が評価され、世界で着実にファンを増やし続けている日本映画界。今後も、日本の映画界のさらなる発展に注目したい。