盛大に幕を閉じた三大学合同の冬祭り Japanese Winter Festival
University of Toronto Japan Association主催
1月20日、University of Toronto Japan Association(以下UTJA)を中心にYork University、Western Universityの日本関連クラブとの共同でJapanese Winter Festivalが開催された。元々はトロント大学単体でやっていたものを、もっと多くの人たちに日本文化を知ってもらおうと昨年から3大学合同での冬祭りとしてパワーアップ。イベントを通じて他大学との交流も深めているようだ。
UTJAの会長は、「今回は提供する日本食のバリエーションと、日本の昔からの遊びを体験できるコーナーを増やしました。日本文化に様々な形で触れ合いながら、まずはお客様に楽しんで欲しいと思っています。その中で日本文化により深く興味を持っていただけたらとても嬉しく思います。」と熱い思いを語ってくれた。
会場に到着すると外の寒さに反して中は満員御礼、熱気でムンムン。トロントの日本料理店の多さにも日々驚くが改めて日本人気を感じる。日本人の来場者は思いのほか少なく、来場者の大半は日本に興味のある現地のカナダ人が多く見受けられた。今回のイベントでは日系イベントでは定番に近い着物体験やアニメのキャラクター当てクイズの他に、まだカナディアンには知られていない出し物や食べ物も用意されており、来場者に様々な視点から日本を更に知ってもらうためのいいきっかけになったのではないだろうか。
このようなイベントでなかなか目に掛かることのないカルタ取りも紹介されており、カードゲーム好きなトロントニアンの興味を惹いていた。食べ物では定番の海苔巻きやクリーム大福の他にお稲荷さんや鈴カステラも準備されており、中でもスイートポテトはカナディアンにも受けがよく、抵抗なく美味しそうに食べていたことがとても印象的だった。また、日本に比べてじゃんけんをあまりすることのないカナダでは珍しい大人数じゃんけん大会もイベント中に開催され、その目新しさに多くの参加者が積極的に参加していた。
さらにイベントで一番の注目を浴び、来場者がそろって写真やビデオを撮っていたのはUniversity of Toronto Naginata Clubによる薙刀パフォーマンスだ。一つ一つの技が美しく、気持ちのいい緊張感を肌で感じることが出来た。薙刀を知らない人へ向けた解説が入っていた点も分かりやすく、薙刀の世界に入っていきやすかった。日本でもテレビや映画以外で見ることはあまりない薙刀をトロントで見ることができ、更に日本から遠く離れた地で日本古武道を受け継いで行こうという意志を持つ人達がいることに感動さえ覚えた。同部員の方は、「日系文化会館でも薙刀のプログラムがあるので是非興味がある人は訪ねていただきたい」とのこと。是非足を運んでみてはいかがだろうか。※JCCC会員になる必要有。
日本ブームが世界各地で起きている中、日本の物に海外の地で触れられることも多くなった。その一方で、日本発祥ではないにも関わらず“Made in Japan”を謳うモノに出会うことも増えてきた。日本の物を基として独自の進化を遂げている物を見かけることも嬉しいが(日本もナポリタンなど海外ルーツのものから独自の食を生み出している)、今回のイベントの様に本当の日本文化や食を伝えてくれるこの冬まつりは是非これからも続いていくことを願う。