日本へ羽ばたくカナディアンたち JETプログラム参加者壮行会開催
2017年度のJETプログラム参加者壮行会が7月28日に行われた。JETプログラムとは、語学指導を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Program)の略で、外国青年を招致して地方自治体で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流を図る事業だ。JET参加者の90%はALT「外国語指導助手」として、学校または教育委員会へ配属され、各地の小学校や中学校、高校でネイティブの英語教師として教壇に立つ。また、CIR「国際交流員」として地方公共団体の国際交流担当部局に配属される者や、SEA「スポーツ国際交流員」としてスポーツ関連事業の国際交流活動に従事する者もいる。
2017年度のプログラム参加者は、合計56名。北海道(4名)、東北(5名)、中部(11名)、関東(12名)、関西(9名)、中国(4名)、四国(7名)、九州(4名)となった。出発を前日に控え、楽しみとしている人や、緊張している人など様々な顔色が伺えた。
中山泰則総領事から「今年のJETプログラム参加者は、トロントから56名、カナダ全体で185名となりました。日本の地域文化に触れることや、人々との触れ合いはとても大切な経験となることでしょう。つながりを大切にし、それに向けて努力することは、将来のキャリアの成功につながります。是非、皆さんには最大限の努力をし、貴重な経験をしてきてください。」と、激励の言葉が送られた。続いてJETAA代表のスティーブン・ブランストン氏とクラリッサ・ジョエル氏、2017年度JETプログラム代表のカーティス・トムリンソン氏より挨拶が述べられ、最後には会場に招待された国際交流基金トロント日本文化センター清水優子所長より祝辞と乾杯が行われた。
その後のネットワーキングの時間でも、多くの参加者が期待に胸を膨らませている様子が見て取れた。JETプログラムの任期は1年から5年と限りはあるが、日本とカナダの架け橋として最高の経験を得られ、彼らが日本の英語教育の一助となってくれることを心より期待する。
期待に胸膨らむ参加者の声を聞いてみました
◉Nicole Weber (兵庫県神戸市ALT)
韓国にて3年間英語教師を務め、その頃から日本で教えたいという思いがあったため、今回応募しました。日本では英語を教える他に、日本食にも挑戦したいと思っています。日本のヘルシーな食や伝統食材に興味があり、レシピを研究したいです。
◉Ivy Pan(愛媛県松山市ALT)
「芸者」の映画を見て、日本の芸術的で美しい環境に興味を持ちました。地元の人たちと積極的に交流をしたいと思っています。日本でのチャレンジとしては、富士山の頂上まで登ってみたいです。
◉Daniel Dalinda (福岡県北九州市ALT)
友達のお父さんがJETプログラムに参加した経験があり、詳しい話を聞いていたことや、何人か日本人の友達がいることから、日本で英語を教えたいと思いました。JETプログラムを通じて英語の教え方を学び、将来は英語を教える仕事に就きたいと考えています。
◉Joshua Sunga (東京都世田谷区ALT)
お母さんが日本によく旅行に行っていて、様々な話を聞くうちに日本の文化に興味が湧きました。まずは日本の教育システムを学びたいです。また、日本の食生活にも興味があり、様々なものにトライしたいと考えています。
◉Beom Kim (東京都文京区ALT)
日本文化が好きだったことから、今回の応募に至りました。小さい頃からダンスをやっていた為、現地で日本のダンスも見てみたいという気持ちがあります。今まで体験したことのないことを、JETプログラム通じて沢山経験したいです
◉Jessica Tremblay (山梨県ALT)
日本には行った事がないですが、以前から日本の文化には興味がありました。ポケモンが好きで、横浜で行われる「ポケモン祭り」に行ってみたいです。また、日本の伝統行事にも参加したいです。日本語も学び、コミュニケーションの豊かな、楽しい授業を心がけたいと考えています。