カナダでキャリアを築きたい日本人のためのワークショップ「JOB HUNT WORKSHOP IN CANADA」
前半はノーテブンさんによるカナダと日本の労働市場の比較が案内されたほか、エレベーターピッチという自分のプロフェッションをアピールしながら相手と交流をする練習も行われた。
McGrawさんによる後半の部は、好まれるメールの文章やカナダ社会ならではの適切な褒め方などプロフェッショナル・コミュニケーションについて参加者とディスカッションを交え進行した。
今回イベントを企画したのは、自身が新卒としてカナダでの就活が大変だった経験を持つ吉澤杏梨さんと留学エージェント「MYNDS」を経営し留学カウンセリングや学生のキャリア形成を支援している海野芽瑠萌さんだ。
吉澤さんは、カナダに住むという夢を抱く熱意いっぱいの日本の若者たちが、景気や就職困難などの厳しい現実を目にし、挫折して帰国するという話をよく聞く中で、自身を経験をもとに熱意があってもリソースにアクセスがない人に機会を提供し、日本人の活躍の場を増やすことができればと今回の開催に至ったという。
一方、カナダでキャリアを築いていきたいと考える人に、何らかの形でサポートができればと常に考えているという海野さんは、「私自身は移民してから起業という道を選んだので、キャリアの若い段階でカナダの就職活動をほとんど経験していません。ただ、コロナの時期に学校へ通い、必須プログラムで40歳を目前に就職活動を行いました。たくさんレジュメを作り、たくさん落ちました。それでも通っていた学校から留学業の経験を買われオファーをもらった時は、“本当にカナダはコネクションや内部から仕事に繋がることがある”と実感しました。誰もがいきなり思うようなキャリアに到達できないかもしれませんが、1つ1つ積み上げて、頑張ってもらえればと思います」と語る。
McGrawさんがカナダの職場文化におけるコミュニケーションを説明するために作った頭字語「PEPTA」は、就職活動のプロセスだけでなく、いかに効果的に仕事を続けられるかにも影響するという。「カナダが移民で繁栄しているのは、新移民者がもたらす多様な視点や経験によるものでもあります。異なる視点はイノベーションにつながります。英語やフランス語が苦手だったり、文化的に難しいと感じることがあるからといって、自分の価値を過小評価せず、職場だけでなく地域社会でもあなたが貢献できる価値はたくさんあるでしょう」と話してくれた。
ノーテブンさんはワークショップを振り返り、トロントにいる日本人の就職における熱意を感じた一方で、カナダでの就職活動に必要な戦略、心構え、リソースなどを学ぶ機会がほぼ皆無であることを示していると感じたという。「今回は、一歩前に踏み出せないでいる人を揺さぶるためのショック療法も多少含めたつもりです。ここから自分たちでリソースを求めたり、行動を起こす起点となったのではないかと思います。」と振り返ってくれた。ちなみに、TNOは永住権保持者であれば無料で就職相談ができるので、ぜひ積極的に活用してみよう。
■ 無料オンデマンド講座「PEPTAでカナダの労働文化を読み解く」
https://hiyakucoaching.com/
■ カナダでの人脈作りに必須のLinkedInプロフィール作成のコツ
https://youtu.be/593YoPGVdcI?si=esnuHVYHQIGl0XYP
■ 非営利団体TNO(The Neighbourhood Organization)
https://tno-toronto.org/
■ トロント発キャリアにつながるカナダ留学情報「MYNDS」
https://mynds-canada.com/