日本の高校4大剣道大会の一つ 「魁星旗高校剣道大会」に カナダ選抜・ジュニアチームメンバーが参加
編集=TORJA
日本国内、高校4大剣道大会の一つである、魁星旗高校剣道大会が3月29日から31日までの三日間、秋田県立武道館にて開催された。男女合計289ものチームがエントリーし、カナダからもジュニアチームカナダ選抜メンバーを結成し参加した。
10年ぶり2回目の出場
コロナにより数年中止されていた大会にカナダチームは10年ぶり2回目の出場となった。オンタリオからは、ハドソン・リンさん(JCCC)、フィリップ・イバノフスキーさん(JCCC)、宮本武敏さん(トロント剣道クラブ)の3名が選出された(宮本さんは3月の時点で日本の中学3年生だったため、秋田剣道連盟の計らいで特別練成会のみ参加)。
バンクーバーより選出された他4名のメンバーとともに、監督ほか計9名での日本遠征となった。先に日本入りした我々3名は、東京で数日過ごした中、日本でも剣道トップの筑波大での稽古に参加する機会もあったという。また、東京でテレビで活躍されている深沢邦之さんと縁があり、東京で剣道を一緒にできた経験もあったこともいい思い出となった。
魁星旗大会は、大会前の3日間に渡り、練成会という練習試合が行われる。全国各地から参加する高校とランダムにリーグ戦を行い、一日に多くて10試合ほどこなす。現在、カナダでのジュニア世代の大会というのは少なく、レベルは上がってきてるものの力試しをする機会は極端に少ない。今回の大会は本大会以外にもこの練成会に参加することで多くの同世代の高校生との試合経験をすることができ、とても意義のある大会である。
先鋒から大将までの5名1チームとして、カナダも7名のメンバーから毎試合アレンジして臨んだ。本場日本の剣道のレベルは高いが、カナダチームも見劣りせず、カナダジュニアのレベルの高さを感じることが出来た。カナダからきているということもあり、注目度も高く、多くの高校より練習試合の申し込みがあり、終わる度に皆で挨拶を交わし写真を撮ったり交流してる姿は青春を感じさせ、まさに剣道で言う「交剣知愛」(剣道を通じて互いに理解しあい人間的な向上をはかる)そのものであった。
カナダチームの参加は今後も毎年続く予定
練成会を終え、いよいよ本試合を迎えたカナダチーム。1回戦を突破し、2回戦、宮崎県の強豪校に惜敗。しかしながら、カナダジュニアの実力が日本の高校生と大差がないことを実感できた結果であり、大きな収穫となった。この魁星旗大会(および練成会)へのカナダチームの参加は今後も毎年続く予定だ。剣道の本場、日本の大会に出場するという一つのゴールはこのジュニア世代にとって高いモチベーションとなるはずだ。
トロント剣道クラブの宮本裕子さんは、「カナダの剣道人口は徐々にまた増えてきており、カナダ剣道連盟を筆頭に、我々指導者も現在ジュニア世代に特に力を入れている。オンタリオ州内でもジュニアの女子も増えてきている。今後は女子のチームも視野に入れ毎年参加できるよう日々切磋琢磨していきたい」と話した。