本物の日本酒をZenの料理と嗜む 石本酒造「越乃寒梅」|メイドインジャパンでカナダを攻めろ!
こだわりの酒蔵から生み出された日本酒と本格日本料理のペアリングが魅力を引き立てあうテイスティング・イベント開催
JFCインターナショナル・カナダは、新潟県の銘酒 越乃寒梅のテイスティング・ディナーを寿司会席レストランのZENにて開催した。
越乃寒梅は新潟県新潟市のほぼ中央に位置する亀田郷にある石本酒造で作られている。お酒好きの方であればその名を知らないものはいない越乃寒梅は新潟を代表する銘酒であり、明治40年以来本物志向の酒造りを行い、旨味のあるすっきりとした辛口の酒造りに取り組んできた。
イベントでは金無垢、別撰、白ラベル、そして45年ぶりに開発された新商品である灑という4種類の日本酒が参加者に振舞われた。純米吟醸、灑は第16回全米日本酒歓評会2016の吟醸部門で金賞を受賞しており、日本酒初心者でも飲みやすいキリっとした辛口の口当たりが特徴だ。
また、トロントで人気の寿司会席レストランZenが開催地ということもあり、越乃寒梅と一緒にこの日のために用意されたメニュー、和牛のしぐれ煮や出汁のゼリー寄せ、お寿司などの料理が振舞われ、参加者たちは好みの越乃寒梅と合わせて食事を楽しんでいる様子が見受けられた。
石本酒造の海外営業部で越乃寒梅を世界に広める活動を行っている室田彩さんに、越乃寒梅の魅力、これまでの海外展開や今後のトロントにおける市場開拓について語っていただいた。
–越乃寒梅はどんな料理と合わせるのがおすすめですか?
越乃寒梅は比較的辛口、そして料理の邪魔をしないよう香りがあまりないのが特徴です。最初から最後まで飲み飽きないのが魅力ではないでしょうか。新潟のお酒ですので、海鮮と一緒に育ってきたお酒でもあるため、お寿司ともとても良く合います。
日本食以外ですと中華料理やタイ料理といったスパイシーな料理、ステーキなどが淡麗辛口と良く合います。皆さんにも色々な料理とペアリングしながら越乃寒梅を楽しんでいただければと思います。
今回はトロントで大人気のZenさんで開催のため、お料理と4種類の越乃寒梅のペアリングを試していただくことができ、とてもいいきっかけになったのではないかと思っています。
–越乃寒梅の海外展開の歴史を教えてください。
実は海外展開を始めてからまだあまり時間は経っておらず、10年程前にアメリカ、台湾、韓国等に進出したのが始まりでした。当時は社内に海外担当がおらず、インポーターに任せっきりの状態だったのですが、私が入社した3年前から本格的な海外営業が始まりました。新潟県内には90の酒蔵があるのですが、その中では片手内に入っている出荷量を誇る石本酒造のお酒を日本だけでなく世界で味わっていただきたいという当社社長の想いが原動力でした。
本格始動した当初はじっくりと現地とのパートナー関係を構築するところから始まり、現在では営業に同行したり、今日のようなイベントを開催したりすることで越乃寒梅をより広めていく活動を積極的に行っています。その中で昨年トロントで開催された飲食関連業界のイベントであるレストランショーでJFCさんと話をすることができ、JFCの方々にも新潟へ来ていただき、お互いに信頼関係が築けたところで提携を始め、トロントへの進出が決まりました。
–アメリカの中ではニューヨークに力を入れているそうですがその背景は?
ニューヨークは食文化が洗練されており、日本食レストランだけでなくローカルレストランが充実しています。ニューヨーカーの舌が肥えている方々はブランド名だけでなく、そのお酒が美味しいかどうかで判断されるところが大きい気がします。日本人オーナーの方のレストランですと、既に弊社のことを知っていただいていることが多いので、越乃寒梅の味を信頼いただいた中で取り扱ってもらっています。
新商品の純米吟醸、灑はボトルの見た目も綺麗ですし、味もボトルのイメージ通り脂を綺麗さっぱり洗い流すようなお酒で、今のところとても好評をいただいています。他の越乃寒梅を飲んでいただいた方には飲めば飲むほど良さがわかる、デリケートでエレガントな味だと言われることも多いです。
トロントの日本酒市場はこれからが本番
–ニューヨークと比べた時のトロント市場はいかがでしょうか?
カナダは世界の日本酒輸出先ランキングではトップ10に入っているとても重要な市場です。私が学生時代、トロントに住んでいたこともあってカナダの中で始めるとしたら大都会トロントから、という部分はありました。まずは日本食店に越乃寒梅を紹介していきたいです。
トロントはニューヨークから少し遅れてトレンドがやってくると聞いたことがあるのですが、その分これからが楽しみですし、ちょうどいい時期に輸出を開始できたように思います。トロントでも小売りではなく飲食店さんで味わっていただくことになりますが、日本酒は温度管理と鮮度が命ですのでしっかりとした管理のもと、最高の状態でお客様に日本酒が提供される状態にしたいです。
–今後のカナダでの展望を教えてください。
トロントから始まり、徐々にカルガリー、モントリオール、バンクーバーとJFCさんと一緒に広げていけたらと思います。焦りはありませんが、できるだけ多くの方に越乃寒梅を飲んでいただき、豊かな気持ちになっていただきたいです。
–最後に読者へのメッセージをお願いします。
トロントも近年の日本食ブームで、日本酒通も喉をならす銘酒を用意されているお店も増えてきている印象です。ぜひ日本人として国酒である日本酒を堪能していただき、トロントの方々にもご紹介いただければと思います。
1つの酒蔵からの多様な日本酒、これを味わえるのはZenだけ
ZENオーナーシェフ 柏原さん
今夜のテイスティング・イベントは、越乃寒梅の持つ魅力を最大限引き出すため、素材の多くを日本から仕入れて、寿司ネタはもちろん、蕎麦も粉やつなぎを北海道から取り寄せ、こだわりの手打ち蕎麦にするなど、特別メニューを用意しました。
このようなイベントは私たちもメニューだけでなく、様々な新しい発見があるので、とても貴重な機会だと思っています。
JFC 片山さん
越乃寒梅の魅力的な4種類の日本酒を素晴らしい料理とともに皆様に味わっていただけて、とても嬉しいです。今後もこのようなテイスティングやペアリングディナーなどのイベントを積極的に行なっていきたいと考えています。