どぅー、でぃど、どぅーん|めるものえいご【第11回】
タイトルは、塾講師時代、「ほな動詞のdoの活用、言ってもらおか。」と生徒をあてたら飛び出した回答です。どぅーんて! どぅ、どぅーんて!!!
さて、超基本単語として、色々な文でお目にかかるdoですが、ちょっとばかし整理してみたいなと思います。
①補助動詞としてのdo
中1の最初の難関、一般動詞の疑問文を作る時に、なぜか誰からも呼ばれてもないのにどこからともなくしゃしゃり出てくるdoです。主語が単数3人称だとdoesに変わったりします。
②言い換え動詞としてのdo
英語は繰り返しを嫌うので、何度も同じ動詞を繰り返さず、意味が分かる場合はdoで置き換えます。①と②を使った例文です。
A: Do you watch soccer very often? サッカーとかよく観るん?
B: No, I actually don’t. My girlfriend does, but I’m jumping on the bandwagon for the World Cup.
いや、実はそんなに。彼女はよー観とるけど。俺はワールドカップの流行りに乗っかってるだけですわ。
My girlfriend watches soccer. とわざわざ繰り返さなくても明らかなので、言い換えちゃいます。
③一般動詞としてのdo
中学の時、同級生の山ちゃんが、「doの意味は、する」=「どぅーする」と覚えることを考案し、そこから派生して一時期みんなが「明日どぅーする?」 「どぅーなってるん、これ」「どぅーいたしまして」と言うのが流行りました。今から考えても、中学生ってアホですね。
さて、doは動詞として、「(動作を)する」という意味で も使われます。ただ、この場合、仕事や家事など、「積極的にやりたかないけど、やらなしゃーない」的な動作を指すことが多いですよ。
A: What are you gonna do today? 今日何するん?
B: Oh man. I have so many things to do. I have to do my laundry, do the dishes since my dishwasher is broken, and I have to do the groceries too. Nothing fun. まじでやることめっちゃあるって。洗濯せなあかんやろ、ほんで食洗機壊れたから皿洗うやろ、ほんで、買い物もせなあかんわ。しょーもな。
A: Sounds like it. せやな。
④強調のdo
ちょっと押しが強い営業マンとの商談や、プレゼンの場に行くとよく聞きます。動詞の前にわざと置いて、強めに発音し、すぐ後に来る動詞に注目させます。
A: Do you have this product in black, and by chance do you have 10 of them in stock? この製品の黒、10台、在庫あります?
B: Unfortunately, we don’t. However, we do have 5 of them available right now, and we also do offer a discount for orders over 5. Oh, we do deliver for free too.
残念ながら。でもですね、5台でしたらすぐにご用意できますし、5台以上からは割引もさせてもらいます。あと、送料無料で配達も、えぇ、うちでやらせてもらってます。
⑤おまけ、過去分詞のdo
冒頭で出たdoの過去分詞のカタチは「done(ダン)」です。be動詞とくっつけて受動態になると、本来は「~された」という意味になるはずですが、「終わった」という意味の慣用表現として定着しています。
A: I don’t wanna be with you anymore. We’re so done. あんたとはもう一緒におられへんわ。私らもう終わりやな。B: What are you talking about? I am done with your bullshit. お前何言うてんねん。こっちがうんざりやわ。
C(空気読めないウェイター): May I take your plate? お下げしてもよろしいですか?
A: Yes, I am done. Thank you. あ、はい、食べ終わりましたので。ありがとう。
終わった、(良い意味でも悪い意味でも)もう十分というような意味合いで使います。
今日の内容はどぅーでしたか?同じdoでも様々な意味がありますね。どぅーしの活用は難しいですが、どぅーしても必要なのでぜひ覚えてくださいね♪
海野 芽瑠萌(Merumo Unno Thorpe)
日本の進学塾にて英語文法・受験対策で5年以上の指導にあたり、数多くの生徒を関西の有名高校へ合格させる。カナダでは英語教育者としての経験と、自身の留学経験を生かしながら留学エージェントへ勤務、その後語学学校にて更なる経験を積んだ後、2012年、トロントで最大規模の留学エージェントBRAND NEW WAYを起ち上げる。現在トロントマネージャーかつカナダ統括ディレクターとして、実践のみならず知識・教養としても役立つ語学留学の提供を目指す。