我らの「無印良品」待望のオープン!
「MUJI Atrium」が11月29日にダンダス×ベイ近くのアトリウムにオープンした。オープン前日に行われた、各関係者やメディア向けのプレスプレビューの様子をお届けする。
アロマディフューザー(69.5ドル)
本誌でもオープンに先駆けて取材してきた「MUJI Atrium」。“我らの”と言っても差し支えないほど、日本人にとって馴染みのブランド「無印良品」がいよいよトロントにお目見えした。店舗で行われたプレスプレビューでは、MUJI Canada Limited社長、角田徹氏やストアマネージャーのアントニオ・ロベルト氏によるスピーチに加え、株式会社良品計画の代表取締役、金井政明氏も日本から駆けつけた。同社にとって、トロントにおける店舗展開がいかに大きな意味があるかを感じさせるものとなった。
金井氏のスピーチでは、生活者から見た「ちょうどいい」を追求した製品開発について、また「人類が少し自己主義に走りすぎていることに対する危惧も含めて、抑制や譲歩、理性といったことを無印の製品を通して、ある種の運動として伝えていきたい」という店舗展開に対する熱い思いが語られた。
角田氏は、「素材の選定、行程の見直し、包装の簡略化」という、無印良品が掲げる3つの理念や、見やすく分かりやすい売り場作りについて、そしてオープンに対する喜びが語られた。印象的だったのが「なるほど」がわかる売り場作りを心がけたという点。日本人にとっては馴染み深い商品も、カナディアンにとってはそうとは限らない。だからこそ、シンプルで分かりやすい売り場作りにも力を入れたそう。
アントニオ氏は、オープンに対する喜びや今後にかける意気込みを力強い言葉で語った。スピーチの後は、アントニオ氏自ら店舗内を案内。素材感の伝わるレイアウト、スーツケースなどのトラベル関連商品や文房具など、無印良品らしい特長を踏まえた商品の紹介が行われた。
全体を通して金井氏、角田氏の両名が繰り返し語っていたのは、「店舗を作るのは現地スタッフだ」ということ。「“無印良品とは何か”に対する答えを、トロント店で働くそれぞれのスタッフが見出して欲しい」という言葉が印象的だった。トロントならではの存在感が感じられる「MUJI Atrium」になるのが今から楽しみだ。
MUJI Canada Limitedは、今後、1年に1店舗ずつカナダ国内に店舗展開を予定している。Muji Canadaが日本人や既に進出している海外諸国と同様に、カナディアンの生活に欠かせないものになる日もそう遠くないだろう。