楓の森の歩き方 第26歩
第26歩 森と湖の1年
森の中を散策したり、湖の上をカヌーで滑るように移動したり、星の降るような満天の星空の下でキャンプをしたりと、今年もウィルダネス(原野)中での素敵な時間を、たくさんの仲間たちと共にしました。
この美しく光り輝く湖と森の大地、オンタリオでのあなたの1年はいかがでしたか?
アルゴンキンパークのようなオンタリオの自然保護区では、神秘的な雰囲気をまとった花や木々たち、そして野生動物たちが織り成す奇跡の光景に今年も触れることができました。厳しくも優しい自然環境の中、動植物たちは気候の変化に対応し、同じような年は一度たりともありません。カヌーで漕ぎ進んだ水路の先、湖の上、新緑に覆われたマイナスイオン溢れる森の中、色鮮やかな紅葉の下、1年を通して自然の恵みに新たな発見と喜びを感じました。
2015年の冬は昨年末から北極のジェット気流が寒気を南へと運んできたことで、近年最も寒さの厳しい長い冬となりましたね。その寒さのおかげでとても良いコンディションの雪に恵まれ、真っ白な美しい景色の中、平年よりも長く良質な雪でのスキーを楽しむことができました。そして、5月の終わりごろまでアルゴンキンの湖から氷が無くならなかったのにも驚きました。
その後、春は突然訪れて、美しい野の花や野草の季節は足早に通り過ぎて行きました。
夏は湿気が多いながらも涼しい気候が続き、幾つかの激しい嵐も通り過ぎました。嵐の後にはダイナミックな雲の動きとともに抜けるような夏の青空が顔を出しました。青空のもとカヌーで漕ぎ出せば、湖の上はいつも爽やかで、息をするもの忘れるような光景にたくさん出会いました。
秋は、遅れてきた夏の日差し、インディアンサマーが平年より長く続きましたね。まるで夏のように温暖な気候のおかげで、アルゴンキンパークの紅葉のピークは平年より10日ほども遅れましたが、幸いにもその間、葉を散らしてしまうほどの強風が吹くこともなく、今年は長く紅葉を楽しむことができました。
カヌーの最中に出会った甲羅干しをしているカミツキガメは、岩石だと間違えるほど巨大でした。しっとりと美しい深い茶色の毛並みの雄のムースにも出会いました。立派な角を蓄えた彼は、湖の中に入り黙々と水生植物を食べていました。紅葉の森の中では、シマリスやアカリスたちがせっせと冬ごもりの準備をしていました。手のひらよりも大きな綺麗な黄色のベニテングダケを見つけたり、子連れのブラックベアや野花の横に佇むカナダヅルにも出会いました。
このような野生動物たちとの遭遇や、時間や気候によって刻一刻と変化する大自然の情景や空気感は、わたしたちの五感を刺激し魅了します。そして、癒しを伴った開放感が心を満たします。森と湖、光り輝やくオンタリオの大地に感謝し、みなさんの笑顔を思い返しながら、共有した時間とご縁に感謝しています。
そして、これから……寒さの厳しい冬へと向かいますが、連日零下となる季節に入ると、冬がますます楽しくなることをご存知ですか!?寒さの厳しい時期には、良質な雪が降り、湖が全面凍ります。そうなれば、スキーやスノーシューも楽しめますし、なにより凍結した湖の上でのアイスフィッシングは心躍る最高の冬のアクティビティーです。
寒いからといって家の中に閉じこもっていないで、白銀の世界へ!わたしたちの冒険は続きます!!
次は真冬の大冒険!アイスフィッシング!★詳しくはWebへ
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Holly Blefgen(ホリー・ブレフゲン)
オンタリオ・アウトドアアドベンチャーズの代表。ナチュラリスト。春から秋にかけてカヌーととトレッキング、冬はテレマークスキーでネイチャーフィールド へ。30年余りに及ぶガイド経験を持ち、オンタリオ州及び日本における文化・歴史・自然にフォーカスしたツアーを通して、クライアントとその情熱を共有す ることを愉しみにしている。