カナダで働く日本人たち 第13回目 佐藤 彩子さん NACHI CANADA Inc.
第13回目となる今回は、工具をはじめ、工作機械・ロボット、ベアリング・油圧機器、材料までを手がける日本企業、株式会社NACHI不二越の海外子会社であり、主に機械工具の部品やパーツを販売しているNACHI CANADA Inc.で働く佐藤彩子さんにお話を伺った。
■ これまでのキャリア形成を教えてください
姉がモントリオールで大学に通っていた関係で「カナダに一度来てみたら?」と勧められ、高校卒業後、モントリオールの語学学校に通い始めました。カナダでの生活が自分にも合っていると感じた私はカレッジに進学、広告デザインを専攻し、卒業後は現地の会社で広告や商品のグラフィックデザイナーとして5年ほど働いていました。その後、仕事に対する気持ちの変化や大学に進学したいという思いが重なり、トロントのライアーソン大学へ入学しました。就職活動の時期にさしかかった頃、アメリカに住む日本人の友人がパソナを教えてくれ、その日のうちにすぐにウェブから登録をしたのを覚えています。その後、パソナに色々な仕事を紹介していただいた中で、このNACHI CANADAでの就職が決まり、半年前からフルタイムの仕事をスタートしました。
■ 仕事内容を教えてください
オフィスでの必要物品を注文したり、請求書の送付、本社へのレポートの提出、ERPを使ったデータ管理作業などが主な内容です。一緒に働く会計士やスーパーバイザーの方のお手伝いなどをするときもあります。グラフィックの仕事とは全く違う仕事内容で初めは戸惑いましたが、「なんでもチャレンジしたい」という気持ちが強く、分からないことは周りに聞きながら、一つ一つ仕事を覚えていきました。同僚の皆さんも非常に優しく、いつも本当に助けられています。みんなが一つのチームとなって働いているので、チームが売り上げを達成した時には、自分も心から嬉しく思います。
■ パソナに登録されてみて、サポートやカウンセリングはいかがでしたか?
それまで就職活動は自分で求人を一つ一つ調べて、レジュメを送り、面接を受けていたのですが、返事がなくて不安になったり、未経験の分野も含め幅広く職探しをしていたので、面接での受け答え方など大変な部分もありました。その点、パソナに登録してからは、登録した次の日にすぐ電話がかかってきたというスピーディーさもすごいと感じましたし、面接で失敗してしまい落ち込んだ時もフォローアップの電話をくださり、「大丈夫ですよ」のその一言で、心から安心できました。また面接前にはどんな質問が来るかなど、対策方法を教えてくれて、真摯にサポートしていただいたのが印象的でした。
■ 今後の目標やキャリアの展望を教えてください
半年経って仕事に慣れてきた今、今度はこの会社にどれだけ貢献できるかというところが自分の次なる目標です。事務の仕事ももちろんですが、もっと視野を広げてチームとして働く上で役立つ知識や、自社で取り扱う商品知識などをしっかりと深めていきたいです。出来る限りこの職場で長く働いて、あたたかい同僚達といつまでも楽しく働けたら嬉しいです。
■ 佐藤さんと同じような境遇の中、カナダでキャリアを築いていこうと考えていらっしゃる方へ何かアドバイスをお願いします
まず経験重視のカナダで働く上で、仮にその職歴や経験を持っていなかったとしても、エクセルを使いこなせることは、どの分野でも重宝されるスキルの一つだと思いますし、自分の強みが一つでもあれば自信にも繋がるはずです。就職活動は辛いこともたくさんありますが、息抜きできる余裕を持っておき、ある程度楽観主義でいる方が良いかもしれません。結果を気にするばかりではなく、その結果から得られることやどのようにして前に進むかにフォーカスすれば、きっと道が切り開いていけると思います。
佐藤さんの上司に伺いました 佐藤さんって、こんな人!
Melania Szetoさん:面接時に初めて会った時から、英語が堪能である彼女の協調性と親しみやすい人柄が印象的で、彼女がこの仕事をしてくれたら、きっとチームの皆とも上手く働いていけると確信しました。総務や経理の経験はなくてもパソコンが使いこなせるという強みがあったのも採用の理由の一つでした。採用後は、周りによく気を配り、こちらの指示にきっちりと従って業務をこなしてくれますし、何よりも責任感を持って働いてくれています。これからも長く一緒に働いていきたいと思える大切な仲間です。