TORJA読者旅行記#30
#030 雄大な山々の中にある町 バンフ
今月のレポーター TAKUYAさん
014年11月中旬頃にバンフにやってきました。人生で一度は行ってみたかったカナディアンロッキー。カルガリー国際空港から2時間くらいで行くことができ、周囲は雄大な自然に360°囲まれ地平線が見当たらず、時間とともに変わる景色がとても印象的でした。このバンフという町は、カナディアンロッキー内にある州立公園を含む5つの巨大な公園の内の一つ「Banff National Park」という中にあります。年間を通しての平均気温はトロントより寒く、地元の人にお話を聞いてみると、自分が来る前に寒波が来て-30℃前後だったとか。やはり都会と山は違うなと思いました。
僕は一人旅をすることが好きで、泊まるときはいつもホステルを利用します。理由は一つの空間で色々な国の人とお話をする機会があり、その一つひとつがとても新鮮で楽しいからです。バンフのホステルの中にはレストランがあったので、そこで野菜と鳥肉が小麦粉の皮でロールされたものを食べました。なかなか味わい深くておいしかったです。
荷物を置いて少し休憩してからは、ダウンタウンを見て回ろうと思い少しフラフラしました。町自体はとても小さくメイン通りは20分くらいで歩き終えてしまいます。お店の並びは、ちょっとしたショッピングモールのような感じになっており、カフェやバー、お土産屋、洋服店など来た人を飽きさせないお店並びになっていました。町のすぐ近くにはボウ川という川が流れており、橋の上から見ると川の所々が氷っていました。これだけでどれくらい水温が冷たいのかがなんとなく想像できます。流れる先にはボウ滝という落差はありませんが静かな滝があり、マリリン・モンローの映画「帰らざる河」の撮影にも使われたとか。
ダウンタウンの近くには、きちんと整備されたハイキング用のトレッキングコースもあり気軽に自然を満喫することができます。このバンフ周辺を含めたロッキー山脈には、シカやキツネだけでなく、オオカミやクマ、コヨーテといった肉食の野生動物たちも生息しているみたいなので注意が必要なのだとか。歩いていると野生動物に遭遇することもあり、都会ではできないスリリングな経験ができます。コースの中には雪で閉まっているところもありますが、スノートレッキングなんて日本ではできる機会がないと思い、とりあえず行けそうなところに足を踏み入れてみました。道が真っ白で、自分が歩いているところが道なのかそうでないのかが分かりません。足元ばかり見ても仕方がないので、時には休憩がてら足を止めて前を見ると静かで真っ白な景色が広がっていました。周囲には誰もおらずなんだか自分しかいない、そんな錯覚を感じさせるほどでした。
しばらく歩いてまた足を止めて地図を眺めていると野生のシカに遭遇しました。ここでふと思ったのは、シカというのはあまり足音を立てずに歩いているということ。気がついた時にはかなり接近していました。地面が土や雪のためもあると思いますが、きっと音を立てないほうが、他の肉食動物たちに遭遇しないように考え出した方法の一つなのでしょうね。
一つひとつの出来事が新鮮で、トロントのような大都市から離れてこのバンフに来られたことは、僕の人生においても忘れられない思い出になりそうです。皆さまも、大自然を大いに体験したいと思ったら是非こちらへ一度足を運んでみたらいかがでしょうか?
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