カナダトロントの学校と学区について|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第3回 】
第3回 「学校と学区について」
日本人に人気の居住エリアの中で、学校があるエリアとしてはトロントですとブロアストリートより北、エグリントンやノースヨーク、ミシサガ市ではエリンミルズセンター周辺が中心となります。トロント市の学区についてはトロント地区教育委員会(Toronto District School Board=TDSB、tdsb.on.ca)、ミシサガ市はピール地区教育委員会(Peel Schoold District Board、peelschools.org/)が管轄し、自分の住む住居の住所に応じて教育委員会が定めた学区の指定校に通うことになります。
年齢と学年について
カナダは9月の新学期スタートですが、何年生まれ(同年1~12月)であるかによって学年が決まります。以下はお子様の出生年に応じた今年9月時点での学年となります。幼稚園のJK(年中)とSK(年長)は小学校と同じ校舎内が多く、小学校はG1~6(中学校はG7~8)又はG1~5まで(中学校はG6~8)、もしくはJK~G8まで一貫校の場合もあります。
学校選びにはまず住所が必要=学区と指定校の確認
住所によって学校が指定されるため、まず何よりお家探しが必要となります。自分が住みたいと思ったお家が希望する学校に行けるかどうかについて、必ず教育委員会のサイトで指定校を確認しましょう。一般には、「〇〇ストリート××番~△△番内の物件はこの学校」というように、一定範囲のすべての住宅は同じ学校に行くことが多いですが、たとえばノースヨークのマッキー(McKee)小学校やアールヘイグ(Earl Haig)高校のような人気校の場合、同じストリート沿いでも特定の番地(特に新築物件等)は指定校から外れる場合がありますので、十分な確認が必要です。
TDSBサイトでの学校確認方法
1) トップページ右上にある「Find Your School」をクリックし「By address」を選択。ストリート名(例:Empress Ave)を入力し検索します。
2) ストリートでの番地に応じた学校が、小・中・高と分かれて表示されます。ご注意いただきたいのは脚注(Footnote)部分!昨年に校区再編が発表され今年9月入学の場合は指定校が変わる場合がありますので十分にご確認ください(例:赤枠部分について今年9月からはHollywood小)。
人気校とは?フレイザーによるランキング
生徒の学力や学校全体評価等のランキングの高い学校が人気校で、人気校学区の物件はニーズが非常に高いため、賃貸・売買ともに不動産マーケットに大きな影響を与えます。学校ランキングは「Fraiser」サイト(fraserinstitute.org)で検索でき、学校選びの目安の一つにされる方が多いです。なお、人気校の周りに賃貸のコンドミニアムや戸建て物件があるエリアかどうかも併せて確認が必要です。余談になりますが、例えば賃料が米国一高いサンフランシスコでは、サブプライムショックの際にもランクの高い学校周辺の物件は暴落しなかったと言われており、現在も投資物件を選ぶ際の重要な要素の1つとなっています。
Fraiserによる高校ランキングTOP20
-トロント市-
-ミシサガ市-
住所が決まったら?学校の入学手続き
住所が決まったら、幼稚園・小学校・中学校の場合は賃貸契約書を持って直接指定校の事務局オフィスに行き、入学手続きに必要な流れと書類を確認されるといいでしょう。入学準備書類として主に以下の書類が求められます。
1) 賃貸契約書(アールヘイグ高では当該契約書の公証も必要となります)
2) 賃貸契約書以外に住所証明できるもの1~2点(光熱費や銀行からの住所記載された書類、テナント保険等)
3) 予防接種記録(英文)
4) 親およびお子様のパスポート、ワークパミット等ビザ書類。
高校の場合、学校での手続きの前に生徒がアセスメント(学力評価)のテストを受ける必要がありますので、指定校に行くと同時に、アセスメントセンターに連絡しテスト受験日を予約します。アセスメントを受けた際に、住所に応じた指定校の確認、指定校へ持参する書類などが渡されますので、その後に指定校に行き入学手続きを行います。
スターツコーポレーション 増田利加
Starts Realty Canada, Inc