不動産価格の変化|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第99回】
昨年に続いて金利の低下と不動産売買マーケットの活発化が渇望されているトロント不動産市況ですが、今回はこの数年の不動産価格の変化についてお話したいと思います。
不動産平均価格の推移

2010年から2025年の15年間の平均不動産価格の動きを見てみますと、2010年に約43万ドルだった不動産価格は年々上昇を続け、ピーク時の2022年には約119万ドルと約2.7倍になりました。その後、住宅ローン金利の急上昇、コロナ後の新築物件数の急増、トランプ関税、外国人不動産購入禁止令など様々な要因を受けて売買マーケットは低迷、昨年2025年はこの30年で最も悪いとも言われました(図1)。
2026年1月から4月までの動きを見てみますと、今年1月は2020年以来初めて100万ドルを切ったものの(2021年~2025年の年間平均不動産価格は100万ドル台)、2月から4月にかけては100万ドル台に戻り、少しずつ不動産価格が上がっている状況です。
また成約件数も1月の3053件に比べて4月は5946件と1.94倍となり、春からの不動産シーズンが始まった後の今年の期待感を裏付けています(図2)。

不動産価格の変化
ピーク時である2022年に比べて、2025年は不動産価格が下がったと肌で感じます。いくつか実際の建物を例に見てみましょう。
例1: 8 Eglinton St E

今年から新しいTTCの路線が開通したエグリントン。エグリントン駅周辺はコンドミニアムの開発が活発で多くの新築、築浅物件があるエリアです。
ヤングストリートとエグリントンアベニューの交差点に位置し、エグリントン駅周辺にあるコンドミニアムの中でも人気の高いコンドミニアムです。平均成約価格を比べてみますと、2022年時に比べて2025年時のSF当たりの単価は30.5%ダウンしています。
例2: 1 Bloor St E

ダウンタウンの北の中心部といえばブロアストリート。有名高級店やデパート、レストランが並ぶメインストリートは治安も交通アクセスも良く人気のエリアです。ブロアストリートとヤングストリートの交差点に位置し、ブロアヤング駅にも直結していてニーズの高いコンドミニアムです。平均成約価格を比べてみますと、2022年時に比べて2025年時のSF当たりの単価は26.3%ダウンしています。
例3: 386 Yonge St

トロント大学や主要病院に近いカレッジ駅周辺エリア。人気店舗やレストラン、ホテルなどが並び、学生も多く活気溢れるエリアです。
ヤングストリートとカレッジストリートの交差点に近い場所に位置し、周辺エリアではひときわ高くIKEAもあり、AURAの名で知られている人気のコンドミニアムです。平均成約価格を比べてみますと、2022年時に比べて2025年時のSF当たりの単価は28.9%ダウンしています。
この他にもダウンタウンタウンのコンドミニアムの売出価格は以前に比べますと1BRや2BRの場合、5万ドル~10万ドル下がっているお部屋も少なくありません。
特にコンドミニアムが多いエリアや開発が進んでいるエリアにおいて、コロナ後に完成しこの数年で売りたかったのに売れない建物も多く存在していることを背景に供給過多の状態が続いています。
そのため、物件を買いたい人にとって今はまだまだ魅力的なマーケットといえます。
これから夏にかけての動きが気になるところですが、タイミングを逃さず良物件との出会いを大切にしてください!
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