第40回 相場が不安定な時のカナダ株投資|みらいのカナダ株式投資大作戦
今回は「相場が不安定な時に、どんなカナダ株を選ぶか。どんな投資をするか」といったお話。
2022年以降の相場は、世界的になかなかパッとしない、上がっては下がるを繰り返すような状況が続いています。カナダ市場なんかはまさにその典型です。しかも、アメリカの景気後退リスク、ロシアのウクライナ侵攻に、イスラエルの問題など、世界的にも不穏な話題が多い昨今。
それでもお金を増やそうとしたら、あなたならどんな投資を考えますか?
今回は最初に少し興味深い話題に触れ、後半ではある投資のアイディアを紹介していきますね!
では、一緒にみていきましょう!
大損すると寿命が縮む!?
さて、最初に知ってほしいのが「資産と健康の関係」。アメリカの投資家で作家のアレクサンダー・グリーン氏がこんな話を紹介していました。
出典: https://oxfordclub.jp/alex_20230928/
あなたは心配事で夜眠れなくなったり、胸に違和感を覚えたりした経験はありませんか?お金のこと、職場のこと、人付き合いや両親との関係など、思い起こすと何かあると思うんです。
それらと同じように、投資での大損は心と体に大きな負荷を与えるって話ですね。
ただ、投資での大損は事前に防げます。先の引用文では、「ポートフォリオのリスクを下げる(ここでは『資産の値動きを抑える』と解釈してください)」
と述べられています。これについて、詳しく見ていきましょう。
どのようにポートフォリオのリスクを下げる?
さて、再びアレクサンダー・グリーン氏の記事より。6つの対策が述べられていますが、今回はその中から、このアイディアを紹介します。
1つは前回の記事で紹介した「配当貴族」銘柄です。配当貴族とは、一定期間以上配当を増やし続けた銘柄のこと。「配当を増やせる = 企業が稼ぎ続けている」と解釈できます。
しかし、配当貴族銘柄だけが優良とは限りません。それがこれから紹介する「クオリティ投資」です。
財務健全性や業績の安定性、利益率が高いなど企業の活動の質に注目した投資をクオリティ投資と呼びます。
いくつかの研究例やバックテストによると、クオリティ投資は下落相場に強いとされて、まさに今のような不穏な状況にはぴったり。
クオリティ銘柄が下落相場に強い理由は、企業が安定していて破綻・倒産する可能性が低いから。
つまり、長期投資にも向いていて、リスクを抑えた資産形成向きなんです。
クオリティ投資するなら
では、クオリティ投資の具体的な方法について見ていきましょう。
簡単な方法として、クオリティの観点から銘柄を選別しているETFや投資信託を使う手があります。
例えばFCCQ(Fidelity Canadian High Quality Index ETF)などがそうです。わかりやすい見分け方として、クオリティ投資を行うETFや投資信託には、大抵「Quality」の名前がついています。
また、XDIV(iShares Core MSCI Canadian Quality Dividend Index ETF)のように、クオリティと配当をともに重視する商品もあります。
もし、個別株に直接投資するなら、これらETFがどんな銘柄に投資しているかにも注目してみてください。各社のETFのページから「Holdings」の項目を見れば、どんな銘柄が含まれるかがわかります。
カナダ市場の辛いところとして、主要な銘柄が金融やエネルギーなどの景気敏感株に分類される点が挙げられます。有名な銘柄の多くがそもそも景気の動向に左右されやすいのです。
そのため、投資の基本とも言える以下の対策も忘れないでください。