第44回 カナダ株とカナダ債券で分散投資しよう|みらいのカナダ株式投資大作戦
今回は投資の王道的な話である「株と債券での分散投資」について紹介しますね。
カナダ株なのに債券?
たしかに記事の趣旨からは外れているのですが・・・まあまあ話を聞いてくださいな。
わたしたち個人投資家にとっては、「いつまでも投資をやめないこと」が資産形成の成功に結び付きやすいです。少なくとも指数ベースの投資(トロント総合や米S&P500などに連動する商品に投資すること)では、長く投資し続けることでまとまった利益を得ることができました。
おそらくこの傾向は今後も続くと思っています。
しかし、想像してみて。2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックなど、短期間でお金の半分近くを失う大きな値下がりを経験するとしたら。
怖くなって投資やめたくなっちゃうかも・・・そう思わない?
つまり、わたしたちが投資で成功するためには
「困難な状況でいかに生き残るか」
が大切なんですね。
というわけで、市場で長く生き残り続ける方法の1つに、株式以外の様々な資産に分散投資する方法があります。その様々な資産の1つが債券ってわけですね。
なぜ債券?
債券に投資することで、資産全体の値動きを穏やかにする効果を期待できるからです。
ここでは主にカナダ国債に投資するETFを想定します。実は、国債を直接保有する投資(俗にいう生債券への投資)と、債券系のETF・投資信託への投資では性質が異なります。
そこで、株式とのバランサー(必要に応じて売ったり買ったりと、リバランスしやすいこと)を前提に、カナダ国債に投資するETFを念頭に紹介していきますね。
ちなみに、カナダ国債に投資するETFではXGB(iShares Core Canadian Government Bond Index ETF)やVGV(Vanguard Canadian Government Bond Index ETF)といった商品がありますね。
さてさて、長い前置きになりましたが、一般に、債券系のETF・投資信託は株式ETFよりも値動きが抑えられています。要するに、株式に比べてローリスクローリターンな特徴を持ちます。
だから、債券系のETF・投資信託をあなたのポートフォリオに混ぜてやると、資産全体の値動きを穏やかにする効果を得られる。
それが債券系のETF・投資信託に投資するメリットです。
債券と株式は逆相関?
さて、債券に投資するメリットには、「債券と株式は逆相関」であった点も挙げられます。逆相関とは、一方が値上がりすると、もう一方が値下がりし、お互いの値動きを打ち消しあう効果のことです。
投資の教科書にはそう書かれていたりします…が、この逆相関関係は最近ちょっと違うようです。
というのも、2022年の世界的な債券安+株安が進んだ記録的な1年であり、債券の逆相関性に期待する投資は「死んだか」とさえ言われたのです。
「Purpose Investments」のウェブサイトに、1952年以降のカナダ株とカナダ債券の相関関係が示された素晴らしいグラフがあります。ぜひご覧になってみてください(「Purpose Investments」のウェブサイト https://www.purposeinvest.com/thoughtful/stock-bond-correlation)。
ざっくり説明すると、ほとんどの期間でカナダ株とカナダ債券は正相関(片方が値上がりするともう一方も値上がりする。逆もしかり)にあり、逆相関関係にあったのは2000年頃から2015年頃まででした。
しかし、記事中ではこのように触れられています。
まとめ
1記事では語り切れないのですが、少しでも債券に分散投資する意義が伝われると嬉しいです。
今回このテーマにしようと思ったきっかけは、最近の好調な株式やビットコインを踏まえてのこと(2024年2月時点)。相場が良い時はついつい積極的にリスクを取りがちで、安全性を重視した投資は後回しにされちゃうんですよね。
相場が良い時だからこそ、守ることも考えてみる。
債券も活用しながら、これからも一緒に長い投資を続けていきましょうね。