【第47回】ちょっと賢い投資「ファクター投資」で利益を狙う!|みらいのカナダ株式投資大作戦
今回は「ファクター投資」の話題を改めて紹介しますね。以前も紹介したことあるのですけど、わたしが好きなので笑
「ファクター投資」って知っていますか?
実は日本やアメリカ、そしてもちろんカナダのETFや投資信託のいくつかは、ファクターをベースに作られています。もし、ファクター投資がどんなものかを知っておけば、ETFや投資信託の活用の幅が広がり、あなたが収益を得る機会になるはず!では、一緒にみていきましょー!
ファクター投資とは
ファクター投資とは、スマートベータ(賢い指数)の変名の1つです。ウェブ上の記事「ファクター投資とは何か(https://www.mercer.com/ja-jp/insights/consultant-column/734/)」を参考に述べると、おおよそ以下の条件を満たす投資をファクター投資が呼ばれます。
- 時価総額加重平均以外の方法でポートフォリオを作る
- 一定のルールで運用戦略を構築する
- マーケット・リスク以外のリスク要因からリターンを獲得する
うん、なかなか抽象的ですね!笑そこで、もっと具体的なファクターの例を見ていきましょう。
具体的なファクターの例
ここではファクターの具体例と期待される効果をまとめました。これ、ぜひ保存してください!笑
- バリュー: 株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)の低い割安な銘柄への投資。割安な株は割高な株のリターンを上回る可能性がある
- サイズ: 時価総額の小さい銘柄への投資。時価総額の小さい企業は、時価総額の大きい企業よりもリターンが高くなりやすい可能性があ
- モメンタム: 株価が上昇する銘柄への投資。値上がりする銘柄は、値上がりが続きやすく、高いリターンを生む可能性がある
- クオリティ: 財務健全性や配当持続性、株主資本利益率(ROE)などが優れた銘柄への投資。高クオリティ銘柄は、業績が変動しにくく、特に株安に強い可能性がある
- 低ボラティリティ: 値動きの小さい銘柄への投資。低ボラティリティ銘柄は、市場平均と同じリターンを、より小さな値動きで実現できる可能性がある
ちなみに、個人投資家に人気の「配当(高配当)」はファクターではありませんが、上記ファクターと併記される場合もあります。
ファクターを元に金融商品を選ぼう
わたしたち個人がファクター投資を取り入れる簡単な方法は、そのファクターに基づいて組成されたETFや投資信託などを選ぶことです。
そこで、カナダ市場に上場するファクターベースのETFを2つ見てみましょう。
例えば、First Asset Morningstar Canada Momentum Index(WXM)はモメンタムファクターを採用したETF。モメンタムは「株価が上昇する銘柄は、引き続き値上がりしやすい」ことに賭けるファクターですから、WXMは値上がりに期待するETFです。
最近5年間(2019年5月~2024年5月)のパフォーマンスを見ると、WXMは+48.98%の値上がり(TradingViewより)。同期間の市場平均(XIU、iShares SP/TSX 60 Index ETF)は+37.37%ですから、WXMは市場平均を大きく上回りました。
もう一例、ブラックロックのiShares Canadian Value Index ETF(XCV)を見てみましょう。XCVはバリューファクターに基づくETFです。バリューは「割安な株は割高な株のリターンを上回る場合がある」ことに賭けています。
最近5年間のパフォーマンスは市場平均(XIU)を少し上回りました(+40.09%)。恣意的な切り取り方ではありますが、リーマンショックの底、コロナショックの底を基準にすると、XCVは市場平均を大きく上回ります。
このように、ファクターはしばしば市場平均を超える成績を残すため、ちょっとした分散投資に活用できます。
まとめ
というわけで、今回はファクターの話題を紹介しました。
ちなみに、わたしが好きなファクターを1つ挙げるなら「クオリティ」です。クオリティは企業の財務等を重視する点で、いかにも長期投資家らしいファクターと言えます。
あなたの気になったファクターはありましたか?今回の記事がお役に立つと嬉しいです!