トロントの魚屋さんTaro’s Fishで編集長のちょっと立ち話 今月のネタ「カナダ産 天然本マグロ」|#トロントグルメ部 食の編集部
「編集長、今の時期は毎週水曜日の朝1に天然の本マグロが東海岸から届くから寄っていきなよ!」トロント・オンリーワンで日本人はもちろんトロントニアンたちからも絶大な人気を誇るTaro’s Fishのオーナー、太郎さんから近所のよしみで連絡が入った。
この季節はカナダのお寿司屋さんだけでなく、日本にもたくさん送られているというカナダ産の本マグロ。1本丸ごとを解体して柵どりをするという滅多に見れない貴重な機会なので、つまみ食いも期待して立ち寄らせてもらった。
ノバスコシア産の天然ものがずらりと並ぶ
「毎年9月から10月はPEI産がピークを迎え、今の時期はノバスコシア産がうまい。」
そう語る太郎さんは、Taro’s Fishにマグロが無いということは絶対にない!というほどマグロにこだわる。卸から送られてくる尻尾の部分の写真とコメントで毎週仕入れるマグロを決めるそうだ。
「いつもは300から350パウンド程度のものを選ぶ。マグロはデリケートな魚。メキシコやスペインの養殖ものや日本でもレベルの高い養殖マグロがあるけれど、やはり僕は天然もの・地ものにこだわりたいという思いを持ってずっとやってきた。」
この時期は毎週のようにマグロが届き、早朝からスタッフ一丸となって掛け声を合わせながら、マグロを余すとこなく部位ごとに切り分けていく。そのチームワークにも脱帽だ。
太郎さん直々の包丁技術「角が立つ」
「鮪を切りつける時の包丁の動かし方、切りつけ方をよく見てほしい。この『角が立っている』技術は簡単そうに見えて鍛錬が必要。魚の新鮮さと刺身包丁の端から端を一気に滑らせて刺身を切ることによって、初めて舌触りの良い素材の本当の味を引き立ててくれる。」
刺身と言えば、「角が立つ」という表現がよく使われると聞いたことがある。日本料理のお店などでは角が立っている刺身を見るとこの店は新鮮な刺身を出す、腕の良い板前さんがいるのだと言われるそうだ。
ところで「背トロ」って知ってるかい?
「背トロとは、背びれの周囲の部位を指して、本マグロでも知る人ぞ知る希少な部位。大トロよりしつこくなく、キメが細かいながらも脂が乗っていてトロッと柔らかいのが特徴。」
目の前で切りつけている時から分かる、ねっとり感とトロッと感。一口食べさせてもらうと、この味、口の中で広がる感覚は大トロとも違う、中トロともちょっと違う。ねっとりした舌触りながらも脂っこくなく優しく口の中で溶けていく。
ごちそうさまでした!
鮪の解体から柵どり、刺身の切りつけまで見学できるという初体験を経験し、料理屋で使えるうんちくもたくさん仕入れて、夜は目の前にあった大トロ、中トロを堪能できて大満足。来月はどんなお魚が紹介できるか楽しみでしょうがない!
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Taro’s Fish
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