レンタルは空室率が極端に低く完全な貸し手市場|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2018年10月のTREB取引総数は7,492件となり、昨年同月の7,069件からプラス6.0%の上昇です。全物件タイプの平均価格は$807,340で、2018年10月比でプラス3.5%でした。新規リスティング数はマイナス2.7%、有効リスティング数はプラス0.4%となっています。平均売却日数はプラス4.3%でした。
マーケットの穏やかな上昇傾向は変わらず、ある程度の安定感を保ち推移しています。売りも買いの多くはじっくり腰を据え急がずにいる感が強いです。
物件タイプ別に平均価格を見ると、コンドアパートがプラス7.5%でトップに立ち、続いてセミデタッチ(準戸建て)がプラス6.6%。タウンハウスがプラス4.1%、デタッチ(戸建て)が+1%の順に並びました。相変わらずコンドマーケットの勢いが強く、特にトロント市内はプラス8.6%と高い伸びを見せています。
ほぼ横這いに見える戸建てですが、トロント市内はプラス7.1%、市外はプラス0.4%と大きく差が出ています。「Canada Housing and Mortgage Corp.」 のリポートによると、レンタルとリセールの両マーケットに次の数年は大きな変化が見られる可能性は低いとされています。つまりレンタルは空室率が極端に低く完全な貸し手市場、リセールは落ち着いたペースでのゆったりとした価格上昇が続くであろうということです。
今月の金言
コンドマーケットの勢いはまだ続くと思われ、戸建てなど低層住宅とは違う動きが予測されます。マーケットを下支えする需要に衰えが無い限り、基本的な上昇傾向は変わりが無いでしょう。
戸建ての動きが減る可能性も指摘されますが、需要不足ではなく供給不足が要因となるのではと見られています。今後もマーケットの動向に注視して行きましょう。
D.H. Toko Liu(劉 東滉)
オンタリオ州政府公認不動産免許保持。日本生まれカナダの高校大学を卒業。日本での営業管理・経営、及び不動産管理業を経験、移民し現在に至る。