「能登半島沖地震2」|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第140回】
2024年1月1日に発災した能登半島沖地震。それから約二か月半経過しました。能登半島が一番大きな被害でしたが、近隣の七尾市や珠洲市なども大きな被害を受けました。
特に珠洲市には津波も到達。大津波警報が出たこともありましたが、この津波での死者がいないという驚くべき事実が後にわかります。
東日本大震災では、津波で多くの命が奪われました。珠洲市に到達した津波は、東日本大震災よりも早いタイミングで到達したと言われています。しかし、津波による死者がいないという事は、奇跡であり、また東日本大震災津波の教訓も生きたのかと思っています。
しかしながら、輪島市の名物だった市場は火に飲み込まれました。こちらは、その後の検証の結果、死者が出ました。能登半島はその土地の特色上、高速道路も無く、国道や県道などが移動の主で、しかも道路の数も多くありません。これが初期の救出を妨げました。東日本大震災の時も、沿岸部へ入る道路は大渋滞でした。さらに沿岸部へ入る道路は限られています。
ただ、能登との違いは、道路が破壊されていなかったことです。線路は厳しかったです。能登は、数に限りある道路がほぼ崩壊。自衛隊車両すら初動で入れませんでした。自衛隊は反対方向の能登湾から船で入る作戦も取ったようですが、能登の道路が機能せずに、入ったはいいですが、機材の移動や人員の移動に厳しい制限がありました。さらに道路の崩壊は孤立地域を多数生みました。
1月1日から何日経過しても災害援助物資や救助が来ない。県や国はその孤立状況すら把握できない。過疎の地域で、しかも道路が破壊されると、今の人間の生活では何も出来ないのだと痛感しました。その影響で、災害救助のボランティアには「混乱を招くから来ないでくれ」と石川県知事も言わざるを得なくなります。自衛隊などの活動の妨げになるからです。
これが後から尾を引いてしまいます。まだまだ能登半島沖地震の被災者は大変な状況にあります。是非カナダからの温かいご支援をよろしくお願いします。
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