能登杜氏を題材にした映画『一献の系譜』|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第146回】
能登の酒蔵を応援するイベントがこの秋、たくさんの場所で行われています。特に、能登杜氏を題材にした映画『一献の系譜』の役割は大きく、石井監督が日本中でチャリティー上映会やトークショーをしています。
映画監督として、こういった事をすればするほど自分の映画でお金を取れなくなるのですが、そんなことをお構いなしに石井監督は能登の支援を続けています。そんな気持ちに私も応えたく、先日羽田空港国際線ターミナルに隣接するイベント施設で開催された「サケエアポート」イベントで、一献の系譜のチャリティー上映会とトークショーのゲストでお話しをさせていただきました。
もちろん、ギャラや交通費など一切いただかない、全てボランティアでの参加です。サケエアポートイベントが行われているホールに特別室をお借りして、そこで映画上映をして、その後に石井監督と私のトークショーとなりました。
なぜ私か?
それは東日本大震災を経験し、能登の酒蔵にも農大時代の後輩もいて、復興支援にも入っている関係でお話しをさせていただきました。初動で能登の震災は知事の「ボランティアは来ないでください」の発言で、今現在、ボランティアがとても不足しており、復興が大きく遅れています。
今まで様々な災害がありましたが、知事の発言や、政治家の発言は「切り取り」されます。
石川の知事もおそらくちゃんと説明して話したのだと思います。道路が寸断されており、自衛隊が人命救助に入っているから、特に能登は半島で行く道路も少ないので、人命救助などの妨げになるから、今は「ボランティアに来ないでください」と話したはずです。
しかし、発言はマスコミに切り取られ「来ないでください」が協調。その影響で、本当に能登は苦労しています。石井監督も何度も能登に入り、復興支援していて同じような感じを持っていました。さらに石井監督は、自身は映画監督をいったんお休みして、第二の人生の鍼灸師をスタートしていましたが、再度メガホンを取り、能登の今の現状を映像で伝えるムービーをつくる、と話していました。
今、能登に何が足りないのか。何が必要なのか。どうしたいのか。
能登の今を映像で伝える。それは石井監督にしか出来ない事です。私も応援していきたいと思います。能登の震災からまだ1年経過していません。しかし、マスコミは能登に目を向けていません。報道は減るばかり。まだまだ能登は大丈夫じゃないです。皆さんの支援をよろしくお願いします。
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