東日本大震災から15年|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第163回】

2026年3月11日。東日本大震災から15年が経過しました。
15年。
子供が生まれたら中学校を卒業する年です。15年の月日は長いようで、あっという間、というのが被災地に住む私たちの感想です。

高市早苗総理大臣は、本年、「諸般の事情が許せば」という前提で、福島に3月11日に追悼に向かいたい意向を示していただきました。国会開催中であり、野党が許してくれたら、という意味合いです。私は3月11日こそ、国会も休会して、1日、東日本大震災で亡くなられた方々に哀悼の意を示す日にしてもいいのではないかと思っています。
しかし、衆議院解散総選挙で来年度の予算編成が遅れているので、国会は休むことは出来ません。高市総理の想いをいただきながら、岩手県も3月11日は追悼式典が行われるので、私もしっかりと黙とうして亡くなった仲間に想いを馳せたいと思います。
今年は3月になっても寒い日が全国的に続いています。15年前の震災の時期も寒かったことを思い出します。避難所に私は行きましたが、とても寒かった記憶があります。さらに、震災後は雪の日も多く、3月なのにこの寒さ、と思った記憶がよみがえります。思い出せば、余震もすごく多かったです。あれだけ大きな東日本大震災でしたが、それと同じくらい大きな余震もあり、本当に大変だった思いがあります。
私たちの地元の新聞社「岩手日報」では、東日本大震災後、「最後だとわかっていたなら」という特集を組み続けています。
https://www.iwate-np.co.jp/content/taisetunahito-omouhi/
この特集は、震災で当たり前だった日常を急に奪われること、つまり、明日は当たり前に来ないから、大切な毎日を最後だと思って感謝して過ごそう、というメッセージです。この特集を使い、小中学校に授業もしています。ここで作成されたユーチューブはどれも涙を誘います。
毎朝の「いってらっしゃい」。 毎晩の「おやすみなさい」。
これが毎日続く事の方が奇跡であり、だからこそ毎日を大事に大切な人と過ごしたいと思います。震災から15年。あらためて、この「最後だとわかっていたなら」を振り返りたいと思います。

オンタリオ取扱い代理店:
Ozawa Canada Inc
現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。
南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp

本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授
久慈 浩介
岩手県の銘酒として知られる「南部美人」は、カナダ・トロントでも味わうことができる日本を代表する酒蔵で、2011年3月11日の東日本大震災で被災した蔵のひとつだ。5代目である久慈さんは震災直後から日本酒を通じて地域復興の様々な取り組みを行ってきた。本連載では久慈さんが体験したことや復興の取り組みなどを寄稿してもらう。












