令和 | 東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第82回】
東日本大震災から9年目の年になりました。今年の日本は、様々な変化がある年になりそうです。
まずは先日発表になった、天皇陛下の退位による新元号の発表。「令和」とても素晴らしい元号に決まったと思います。特に、和書である万葉集からの出典ということで、日本人が日本に誇りを持てる元号になったと思っています。令和の時代になるまでもう少し。5月1日から令和元年となります。
新元号が決まった事で、新聞やニュースなどでは平成を振り返ることが多くなりました。
平成は、天皇陛下も自らお言葉でお伝えいただきましたが、近年では唯一の戦争のない時代だった、ということ。誇りに思います。
そして、こちらも検証の中で必ず出てくること。それは、平成は「自然災害がとても多かった時代」ということ。阪神大震災をはじめ、東日本大震災、西日本豪雨、本当に平成と言う時代は自然災害が集中しました。
令和の時代は、戦争もなく、そして自然災害も少ない、安寧の時代を願います。
しかし、世界的に温暖化の影響などもあり、自然災害は今後もっと増えるような気もしています。日本だけではなく、世界中で自然災害が「当たり前に起きる」ということを念頭に様々な準備をしておかなければいけません。
日本ではハリケーンの被害はあまりありませんが、アメリカなどではとてつもない被害があるとのこと。季節外れの寒波や、熱波。オーストラリアは昨年とんでもない熱波だったそうです。
日本も確実に温暖化しています。夏はもう熱帯のように蒸し暑く、それが長く続きます。農作物も、昔と違い、適地がずれてきているということ。北海道の米がこの数年、とても良い出来で、驚いています。
酒米としても北海道の米が最近ではとても多く使われるようになっていきました。
日本は令和という新時代を迎えます。世界もEUでは英国の離脱、中東の不安、様々な困難がまだまだあるかと思いますが、地球に住む人間として、世界中が手を取り合って協力できる時代を令和の時代で創り上げていきたいです。
新時代の日本、さらに頑張っていきます。
オンタリオ取扱い代理店:
Ozawa Canada Inc
現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。
南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp
本文:南部美人 五代目蔵元 東京農業大学客員教授
久慈 浩介
岩手県の銘酒として知られる「南部美人」は、カナダ・トロントでも味わうことができる日本を代表する酒蔵で、2011年3月11日の東日本大震災で被災した蔵のひとつだ。5代目である久慈さんは震災直後から日本酒を通じて地域復興の様々な取り組みを行ってきた。本連載では久慈さんが体験したことや復興の取り組みなどを寄稿してもらう。