People. 13 写真家 岡田舞子さん|カナダワーホリを超えた今
24歳の時にワーホリでカナダに1年弱滞在しました。日本ではフォトグラファーになるべく出版社のスタジオに勤めていましたが、東京での生活に息苦しさを感じ漠然と海外で生活したいなと思い会社を退社しトロントに行きました。
初期の頃は英語が分からず、語学学校でも、家でも分からない事ばかりで苦労しました。言語がわからないって本当の孤独だなって思いました(笑)。けど生活に慣れてくれば怖いこともなくなり、不安は自分次第でどうにかできると学びましたね。語学学校を卒業してからほんの数ヶ月間だけハンドメイドの写真集を作る会社で働かせてもらったのですが、その時の経験は今でも生きていて、自分の作品を写真集にまとめる時にその経験が生かされています。
今思い返してみるとトロントでの生活は私の生き方を少し変えてくれたような気がします
トロントでの滞在が終わってからアメリカとヨーロッパに1ヶ月半滞在し、50近くの美術館やギャラリーを巡りました。その時に得た感動や知識があったからこそ今の自分があると思っています。帰国した年は恵まれ賞を受賞し、ほんの数ヶ月前に行ったパリとオランダではグループでの展覧会を開くことができました。
今思い返してみるとトロントでの生活は私の生き方を少し変えてくれたような気がします。都会と自然が隣同士で流れる時間がゆったりとしていたので気持ちを整えるには最適な環境でした。人種も豊かでいろいろな国の人たちと交流できる素晴らしい街でした。冬の厳しさがあるから夏の素晴らしさを思いっきり感じるあの雰囲気は今でも恋しく感じます。
大変なことはたくさんありましたが、トロントでの一年の生活が私の写真に影響を与えてくれて、こうやって今でも写真の仕事を続けていられるのだと思います。