People.22 vol.12 「Lyric Video」平山ななみさん|カナダで挑戦する若者
私にとって最後のセメスターがついに始まった。振り返るのはまだ早いが、あっという間のような長かったような不思議な感覚だ。
今回は、前セメスターで特に印象に残ったクラスについてシェアしたいと思う。それはMusic Supervision and Video Productionというクラスだ。このコースでは、音楽スーパーバイザーの役割や、映画、テレビ、ゲームなどのメディアで音楽を合法的に使用するための手法を学びながら、音楽とメディアの関係性について基礎から探求する。さらに、基本的なビデオ制作のプロセスについても学ぶことができる。そして、最終課題としてLyric Video制作が出された。今まで本格的な動画編集の経験はなかったが、ゼロから学ぶことは、少しストレスを感じながらも楽しい挑戦だった。
Adobe Premiere Proを使って編集したのだが、初めて触った時あまりにも初心者すぎて文字のフォントを変える場所さえ見つけられなかった。楽曲の選択は自由だったため、星野源の「うちで踊ろう」にした。なぜこの楽曲を選んだかというと、好きなアーティストの一人であることと、そして正直に言ってしまうと曲の長さが短いため編集する量も少なくて済むと思ったからだ。
まずは、曲のテーマに合わせたビデオを撮ることを決め、家に友達を呼んで撮影に協力してもらった。編集は、歌詞をタイプライター式に出すよう工夫したり、レトロな雰囲気を出したいと思い、色味を細かく調整したり、ブラウン管テレビ風にしてみたり、先生やYouTubeに助けてもらいながら頑張った。先生からは”Ha! Love it. You presented something different and therefore bold. Well done.”とコメントをもらい、安心した。
私は、経験もないのに最初からハイクオリティを目指してしまう傾向があり、挑戦したいことがあっても、ちょっとやってみて諦めたり、先延ばしにしたりすることがある。そのため、今回の動画編集という課題は私にとって良い機会だった。将来の自分が今の理想の自分であれるよう、今できる範囲で最善を尽くし、失敗も経験し成長することが大切だと改めて感じた。自らを追い込みすぎず、気楽に継続していこうと思う。