People.22 vol.8 「Play The Parks」平山ななみさん|カナダで挑戦する若者
最近のカナダは、紫外線は強いが、気温は暑すぎることなく、日が落ちるのも遅く、外に出かけたくなるような気分にさせてくれる。トロントはもちろん、私が住むオシャワでもアウトドアのフリーイベントが度々行われており、いくつか友人たちと足を運んだ。さらに、前回のコラムで書いたイベントを通して、外で音楽を聴く心地よさにやられてしまったため、短いスパンで今回はPlay The Parksというイベントに向かった。
今年で11回目を迎え、6月28日から9月9日までという長い期間を通して、幅広い音楽スタイルとジャンルのパフォーマンスを楽しむことができる。Downtown Yongeのエリアで行われており、前回のハーバーフロントとはまた環境が異なり、たくさんの建物に囲まれた複数の公園で行われた。思ったよりも小さい規模で、会場もどこだ~どこだ~と友達とブツブツ言いながら探した。しかし、アーティストや観客同士の距離の近さが、良い雰囲気を生み出していたように思う。
この日はSelcuk Sunaさんの演奏だった。クラリネット奏者であり、私自身も小さいころからクラリネットを吹いていたため、これはもう行くしかないと思い、急遽前日に行くことを決めた。パーカッションとギターの方も演奏に加わり、Turkishの要素も入ったJazzという、自分にとって新たな音楽に触れることができ、今回もあっという間に時間が過ぎていった。アーティストの方たちが目を合わせながら本当に楽しそうに演奏している姿や、その場で踊りだしちゃってる方を見て、笑みが自然とこぼれていた。
良い意味で皆が自分の感情を最優先に、正直に行動しているのがとても良い。また、皆の生活の一部に音楽が自然と入り込んでくる環境も好きだ。こっちに来て新たな音楽に触れることが多くなったように思う。トロントにいる様々な国籍の方達が、それぞれの好きな音楽を演奏している。それが、多様性を尊重し合っているようで、改めて今自分がいる環境の素晴らしさに気付いた。
Selcuk Suna: Selcuk Sunaはトルコのイスタンブール生まれで、ジャズ、フラメンコ、ラテン、インディー、中近東、その他のワールドミュージックを演奏している。最後のアルバム『Turkish Standards / Non-standard』はカナダとトルコのミュージシャンとレコーディングした。王立音楽院のニュー・カナディアン・グローバル・ミュージック・オーケストラ、KUNÉのメンバーでもある。彼は定期的にイスタンブール・バンドと共にグレーター・トロント全域でトルコの伝統音楽を演奏している。
Selcuk Suna https://www.selcuksuna.com/
Play The Parks https://downtownyonge.com/playtheparks/