世界から4名のみ!2023年度「日本食・食文化普及人材育成支援プログラム」に Zen Japanese Restaurantの Vincent Nnatnhan Phamさんが選出。総領事公邸にて壮行会が催される。
農林水産省は日本食・食文化の海外発信の一環として、日本産食材や日本食・食文化の魅力を発信する外国人日本料理人の人材育成を目的として、日本料理に関する知識・調理技能を向上させるため研修生として招へいし、日本料理の知識、調理技能、おもてなしの精神等を学ぶ研修を支援している。
この取り組みは、2016年度から開始され、コロナ禍においてはオンラインでの実施だったものの、昨年からはふたたび料理学校と有名日本料理店において実務研修などを行なっている。
今年2023年度のプログラムに選ばれたのは世界から4名のみという貴重な機会とヴィンセントさんの活躍を祈願して、8月21日に佐々山拓也・在トロント日本国総領事公邸で日本レストラン協会(JRAC:Japan Restaurant Association of Canada)による壮行会が催された。
佐々山総領事は乾杯の挨拶の中で、トロントにおけるミシュランガイドにおける日本食の注目度や北米第三の都市である点、11月にJETRO、JNTO、ジャパンファウンデーションとともに総領事館が開催するユニオン駅でのエキナカイベント「Next Stop:Japan」に触れ、世界中で農水省が主導する大規模プロモーションの主要国の一つに来年度はトロントが選ばれるよう、飲食業界の皆さんと和食を盛り上げていきたいと語った。
ヴィンセントさんが働くZen Japanese Restaurantのオーナーである柏原清一氏は、二人の出会いを振り返るとともに、参加した皆さんへの謝意を述べた。主役のヴィンセントさんは、緊張した面持ちで和食や日本文化への思いと研修への決意を語るとともに、柏原氏をはじめと指導に当たってきた歴代の料理長である佐藤氏と関氏に感謝の言葉を並べた。
当日は鈴木副領事から本プログラムの詳細や9月に予定されている和牛や日本米などの農林水産関連のイベントの案内、そして11月のエキナカイベント「Next Stop:Japan」について概要の説明がされ、官民一体となりトロントにおける日本食の発展に期待が持てる会となった。
ヴィンセントさんは8月23日にカナダを出発し、半年間に渡る実務研修を東京や大阪、京都で行うとのことだ。研修後はまたZen Japanese Restaurantに復職されるとのことで、さらに成長したヴィンセントさんに会えるのをJRACの皆さんも楽しみにしているようだ。
2006年にカナダ・トロントを中心とした日本レストランの経営者や日本食材・日本酒などの輸入食品卸売会社などの有志により設立された団体で、和食や日本食文化の普及に貢献している。